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引き出しの中のラブレターのmikumiku1188のレビュー・感想・評価

引き出しの中のラブレター(2009年製作の映画)
3.8
文章は自分の意思を伝える最良の手段です。

この作品をみて自分の過去を思い出しました。
照れ症に加えて口数の少ないわたし。以前単身赴任の時期に家内と電話で仲違いをしてしまった事があった。それから数日間電話での会話さえ途切れてしまった期間があった。
その時普段手紙など書いたことがなかった私が、自宅で待つ家内宛に自分の想いを綴った手紙を送った。
暫くして帰省した私に家内はいつもと同じ笑顔で迎えてくれた。一安心した私は変哲もない単身生活を続けることが出来た。

数年後、家内が小箱を取り出し中から一通の手紙を取り出した。それは例の私からの手紙だった。『これ、私の宝物』という言葉に私は言葉を返す事が出来なかった。
そんな事を想い出させてくれる暖かさを感じる作品に思います。
会話がうまく言えず自分の想いを正直に表せない人々にとって書いてみることがとんなに重要か。又デジタル時代の今日書物が決して絶える事がないのは文章が人の心を捉えているからでしょう。

とんだノロケ話になってしまいましたがそんな事を思い出させてくれた良い作品でした。
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