ともぞう

魔界転生のともぞうのレビュー・感想・評価

魔界転生(1981年製作の映画)
3.5
角川映画の秀作。この頃の角川映画らしいおどろおどろしい感じが上手くハマっている。公開時、学校で「エロイムエッサイム 我は求め訴えたり (Eloim, Essaim, frugativi et appelavi )」が流行ってたのを思い出す(笑)。当時33才の沢田研二のオーラ、佳那晃子の妖艶さ、千葉真一と若山冨三郎の殺陣の格好良さ。映像的には40年前の作品なので古さはあるが、熱量が凄く、引き込まれる。カルトな面白さが素晴らしい。

〈あらすじ〉
寛永15年、徳川幕府のキリスト教弾圧に端を発した島原の乱は、天草四郎時貞(沢田研二)を中心に、2万人近い信者が惨殺された。その夜、四郎の首は雷鳴とともに甦った。怨みをはらそうとする四郎は、やはり、生前に裏切られたり夢を果たせなかった人々を集めて、幕府に復讐を企てた。細川ガラシャ夫人(佳那晃子)、宮本武蔵(緒形拳)、宝蔵院胤舜(室田日出男)、伊賀の霧丸(真田広之)、柳生但馬守宗矩(若山富三郎)たちが集まった。頻繁に起る不思議な事件を、柳生十兵衛(千葉真一)は魔界から甦った化者たちの仕業と突き止めた。細川ガラシャ夫人は4代将軍徳川家綱(松橋登)に接近し、お玉の方に扮して大奥に入ることに成功する。家綱はお玉の方の体に溺れ、次第に狂気じみていった。霧丸は若い少女と恋仲になり、悪に徹しきれず、脱走を図った。しかし、四郎はそんな霧丸を斬り殺してしまう。危機の迫っていることを悟った十兵衛は、おつう(神崎愛)を養女にして山中に暮す刀匠、村正(丹波哲郎)に魔物を斬れる妖刀の製作を依頼する。十兵衛はおつうの前で宮本武蔵を斬り倒した。一方、江戸城はお玉と家鋼の部屋から出火した火に包まれていた。燃えさかる炎の中で、十兵衛は父、柳生但馬守宗矩を激戦の末、斬り倒し、そして天草四郎と向い合った。顔、体に魔よけの文字を書いた十兵衛は四郎の首をはねた。四郎は自分の首を脇にかかえ、人間のいるかぎり、復讐を続けると炎の中に消えていった。
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