りゅーさん

十二人の怒れる男のりゅーさんのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.2
同調圧力と集団浅慮がテーマとなった作品。
所詮、人の命がかかっているとは言っても自分とは関係ない事柄に関してはみんな無責任に結論をだす。陪審員7番がその典型。

8番は理路整然と反論しながら、時には心理的に揺さぶりをかける。心理的揺さぶりとは議論中に適宜多数決を取らせたこと。これにより無罪の票が増えていくにつれて、反対の立場は焦りを感じる。その焦りは同調の方へ傾く。

最後はその同調圧力の恐ろしさも感じた。
もちろんこの事件に関しては疑わしい事だらけなので結論に不満はない。
しかし、最後の人は納得したというより、同調圧力に屈したと思う。
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