十二人の怒れる男の作品情報・感想・評価・動画配信

『十二人の怒れる男』に投稿された感想・評価

saku666ra

saku666raの感想・評価

4.0
ずっと同じ場所での会話劇。
飽きないんだなこれが。

メガネのおじさんが
確信したってなるシーン、かっこいい。
【圧倒的なプロットの前には、余計な演出や場面変化など一切不要。12人の男の議論をただ見続けるだけなのに、そのサスペンス性の妙味と決めつけや同調圧力に対する皮肉をたっぷり堪能】

古典的名作と名高い本作。昔からずっと観たいと思っていたが、レンタルでも機会を逃し、配信もされておらず・・・と思っていところ、アマプラでレンタル配信していることに気づき、即レンタル配信クリック!あまりにも慌てたもので、気づいたら“日本語吹替版”を購入してしまい、初めてアマプラのキャンセル機能を使わせていただきました。気を取り直して、“字幕版”をレンタルしました。

しかし、これは凄い。90分程度の短尺とはいえ、作品の99%はある一部屋で12人の男たちが会話しているだけ。場面の移動も話題の切り替わりも一切ない。もっと言えば、同じような話を延々繰り返しているだけなのだ。なのに、一切飽きさせない圧倒的なプロットに脱帽。

その12人の男たちとは、米国の陪審員制度で選ばれたお互い素性も知らぬ12人の陪審員たち。担当することとなった裁判は、ある19歳の少年が父親を殺害した容疑にかけられたというもの。有罪であれば死刑が確定する状況。裁判が終わった瞬間から物語は始まる。彼は有罪か?無罪か?12人の怒れる男たちの喧々諤々とした議論がここに始まる・・・

そう、この喧々諤々の議論を実に90分見続ける、という映画だ。ほぼ1シーンでの会話劇で成り立つ映画はこれまで何本か観てきたが、残念ながらその多くは途中で集中力を切らし飽きてしまうことが多かった。しかし本作は全く逆だ。話が進むにつれて、どんどん会話の中身への興味が増していき、ますます惹かれていくのだ。

それは、1対11から始まる陪審員の構図が、激しい議論の中で状況が徐々に変化していく痛快さとともに、会話の中で徐々に見えてくる事件の全貌という、サスペンスとしての面白さの両輪による見事な脚本ゆえと言っても過言ではない。

そして、そのサスペンス要素の中に、人が持つ安易な“決めつけの怖さ”、“偏見”、“同調圧力”に対する警笛が内包されているのもまた本作の魅力だ。不確定的な目撃者の情報や裁判にかけられている少年の出自から、“有罪=死刑”と分かりつつ、各陪審員が各々の理由で早く議論を終わらせたいことから、自身の直感で「有罪」と決めつける姿は、“自分とは一切関係のない赤の他人の命よりも自分たちの目の前の小さな幸せを大事にする”人間の本性を描くようでなんとも皮肉的だ。そんな人間たちが、“あらゆる可能性”への検討を通じて、変化していく様子もまた見物である。

本作はアメリカの陪審員制度を描いた作品だが、日本でも十数年前から裁判員制度が導入されて、一般の人々が判決に関わるようになった。日本の裁判員制度のドキュメンタリーや特集などをテレビで観た記憶がほとんどないが、実際どのような人々が、どのような力関係で議論をしているのか、本作を観て大変興味が沸いた。

派手な演出ゼロ、場面の移り変わりゼロ。それでも、実際の事件現場を映すことなく会話だけで事件現場が頭の中でクリアに見えてくるほどの緻密なプロットがあれば、これだけの魅力的な映画として仕上がる(もちろん、それに応える俳優陣の演技も素晴らしいのですが)。それを優に証明する会話劇映画の金字塔にして屈指の歴史的傑作だ。
ネイト

ネイトの感想・評価

3.5
汗からの雨。
議論だけでエンタメになる。
民主主義は時間がかかるがそれでいい。
この映画はアクションやシーンの転換さえ少ないが、滲み出る汗や豪雨などあれだけ狭い場所を上手に使い、全ての場面で突っ込みどころがあった。実に面白かった
Y

Yの感想・評価

4.0
真実は誰にもわからないが、話し合うこと。
それが彼らには求められている。
ふだん、偏見だけで、決めつけていないか?
自分の意見を主張すること、疑問を持つこと。きづいたら意見変えられること。意見を貫き通すこと。

ダラダラ汗をかくほどの暑さ。
話し合えと言わんばかりの雨。
心が晴れたかのような雨上がり。
この心が晴れたのは無罪にしたからではなく、きちんと話し合えたからに対する気持ちの晴れ。

一つの部屋だけで、これだけの作品が出来上がって、しかも白黒で、感情掻き立てられました。
TaKeiteaZy

TaKeiteaZyの感想・評価

4.3
父親を殺したとされる少年の陪審員として集まったおっさん12人が、密室でモメる話!

往年の名作に触れようシリーズですね。面白かった!

「真実」「責任」「感情」が、この密室の中で混沌とし、世の中に溢れてしまった結果なんてものは、どれだけ曖昧なものかを痛烈に皮肉った作品のようにも思えますね。どれだけ他人の人生にリアリティを持っているかが、どれだけ人それぞれなのか。今から例のどうしようもない言葉を吐きますが、「考えさせられますね」。ただ、爽快な終わりに見えながら、こちらにも「果たしてこれで良かったのか?」と思わせるあたりに、この映画の本当のテーマがあるような気がします。

白黒映画の密室で、白熱するおっさん達の加齢臭がこちらにも伝わってくるのも、当時の映画作りの熱そのものですね。
hyuGa

hyuGaの感想・評価

5.0
北海道のカウンター老舗寿司屋に行った気分。しばらくスシローには行けないぜ……

密室の暑苦しさと全員のイライラ、それぞれの人生や生活の垣間見える瞬間等、感じ取れる部分を余すところなく誰でも感じる事ができる。
効果音やキャラクターのセリフとカットを絶妙に混ぜる事で、画面変換に全く気付かず次のシーンに移る演出も完璧以外に考えられない。一体どうやって編集したのか…

そしてキャラクターの圧倒的軸と、それを演じ切るキャスト。話すタイミング、声量、合わせて表情、静寂と野次、ダメな所が見つからない。

この映画に対しての考察は全て正解になるという点も、誰かと話がいのある作品として仕上がっている。この手の作品で右に出るどころか、足元にも及ばない作品しか今後出会えないと思うと結構キツイ。


…殺す気は無いだろう?
なおき

なおきの感想・評価

3.9
12人の陪審員がずっと同じ部屋で討論する

主人公の固定概念を取っ払うような考え方を自分も養いたい
HALI

HALIの感想・評価

4.6
同じ部屋にずっといる12人の男達の会話
だけのはずなのに
セリフがとっても良く練られていてとっても面白い!会話内容の丁寧の極み!!



。。。で、真犯人は…?
いち

いちの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい脚本劇

本が良ければ、音楽も演出も、なんなら演技だって全て二の次でよくなってしまう。

黒澤明監督も
「本当に映画監督になりたいのなら脚本を書きなさい。脚本なんてわら半紙と鉛筆が有れば書けるのだから。」と

完成された脚本を書かなきゃなあ
>|

あなたにおすすめの記事