drgns

十二人の怒れる男のdrgnsのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.2
面白かった!
12人全員白人系中年男性なので、キャラの見分けつくか心配だったけど完全に杞憂だった。

会話だけで事件の概要や当事者の背景が無理なく伝わるよう描かれていて、裁判風景がなくとも証人や弁護士の姿を想像できるよく練られた構成が素晴らしい。

見ず知らずの人間同士が、これまたなんの関わりもない他人の命がかかった有罪無罪について議論しあう…陪審員モノはほんとに特殊で興味深い。
義務感や軽い気持ちではじまった討論が蒸し暑さと同じく徐々にヒートアップしていく様に観てるこちらも興奮したし、陪審員各々の性格や考え方がどんどん透けて見えてくるのも面白かった。

雨上がりの最後のシーン、12人がそれぞれの生活に戻っていくような構図が美しくとても印象的。短く無駄なく、熱く真摯な良い映画でした。
drgns

drgns