ひんじゃく

十二人の怒れる男のひんじゃくのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
3.9
観ようと思っている映画は数あれど、やはり気が向いた瞬間の勢いに任せないと、なかなか再生ボタンが押せないですよね…
今日は、思い立って再生するまでが早かったな笑
以前からタイトルだけは知っていて、西部劇とかアクション系かと思ってたのですが、意外にも法廷ものでした。 



ある殺人事件で、陪審員12人中11人が有罪を主張する中、たった1人だけ、真実を見極めようと無罪を主張し続ける。

同じ一室で会話劇が淡々と進んでいくだけですが、うまく練られたプロットと、個性豊かな俳優さん皆んな演技が上手で、最後まで全く飽きずに観られました。
会話劇が結構好きだなーと思っていたので、好みにピッタリハマりました。(「マリッジストーリー」の夫婦喧嘩のシーンとかすごい好き。これとは全然違うけど)



『個人的な偏見を取り除くのは難しい。それに、偏見は真実を曇らせる』
劇中の、このセリフのために作られたような映画ですが、最後まで観たことで、言葉だけでは理解できない説得力を得た気がします。

途中で印象的だったのが、周りを大声で怒鳴り説得しようとするも、何の根拠もない主張に、今まで同意を得られてきたのに誰も聞いてくれなくなるシーンです。
自分自身、感情論で意見を持ち出す瞬間もありますし、観ていてなんだか怒られている気分になりました笑


短いし、会話劇なので古臭さをあまり感じませんでした。
総括、観て良かったです。