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十二人の怒れる男のRingRingLoveのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.2
今もなお燦然と輝く法廷密室劇の金字塔
しかし舞台となるのは法廷内ではなく陪審員室の中
たまたま集められた12人の「一般人」である陪審員たち
事件は単純な殺人事件で罪状は明らか
判決も最初から決まっているかのように思えた
けれど多数決でたった1人だけが有罪を否決し、そこから二転三転、まさかの展開を迎える

8番陪審員は、状況証拠だけで有罪と断罪する11人の陪審員たちに語りかける
「人の生死がかかった判決なんだから、決めつけるのはよくない
話し合いませんか」
この問いかけこそ、『十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ』という司法の基本原則そのものなのだ

これが60年以上も昔の映画だということに驚く
今観ても唸らされる脚本の妙
陪審員室という極めて狭い密室の中で、行われるのは話し合いだけ
けれどこれが恐ろしいくらい面白い
名作には名作と言われるだけの理由があるよね
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