よーぴ

バルタザールどこへ行くのよーぴのレビュー・感想・評価

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)
4.3
与える情報を吟味し、撮影につきものである偶然性を統制し、必要最低限の演出で見せていくその様は、個人的にはフィンチャーにも通ずる冷たい美学を感じた。カメラが映す現実を偏執狂的なまでに制御する手法は、共通して何か独特な役者の動きのクールさを生む。

バルタザールを中心に置いた意味はあまり追えなかったけど、何か意味があるんかな?
尊厳や純真を守るものから落ちぶれていき、貨幣換算的な価値におもねる者が残る。
ラスト、家族も居場所も失ったバルタザールが羊の群れの中孤独に死んでいくのが辛かった。
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