松本清張原作で昭和だと、ここまで徹底的に作れるんだな…
岩下志麻が容赦ない。
クールな美人なのにすんごく怖い。
子役のメンタルが心配になるほど怖い。
実際このとき、役のために子役とは現場で仲良くしないようにしてたんじゃなかったっけ…
虐待はダメだけど、世話しようとしない妻の気持ちは分かる。
この状況ではさすがに、養護施設一択でしょう。
でもその考えも浮かばずに、だんだんと始末するしかないという考えに固執していくような緒形拳の演技もすごい。
この岩下志麻の怖さと凄み、緒形拳の気弱さと狂気を表現できる俳優、今いる?
その意味でも作るのは無理だなぁ。
長男の大人を見る目がすべてを見透かしているよう。
その目に狼狽える大人たち。
立場が逆転してるみたい。
でも子どもって時々、本人も分かっていないうちに本質を見ていて核心をつくこと言ったりするんだよね…
だから大人にとっては怖いんだよね。
じっとりとした汗と機械に囲まれた仕事場が、不快さ、イライラ、怠惰を増幅させていてよかった。
オルゴールがだんだん不気味に聞こえてきて効果的。
ポスターの3人がブランコ乗ってる写真もおどろおどろしくて見る前から印象深かった。
登場人物少なくてほぼ夫婦と子どもしか出てこないのに、よく見ると田中邦衛、大滝秀治、蟹江敬三という豪華さ。
若い頃の大竹しのぶも。若すぎて最初分からなかった。
結論、不倫はクソ。