うめ

ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女のうめのレビュー・感想・評価

3.7
 現在の北欧サスペンス人気の火付け役と言ってもいい作品、おそらく。(間違ってたらすいません…)三部作全て観たのだが、やはり一作目は格別だろう。それもそのはずで、二、三作目はもともとテレビドラマ用だったらしく、一作目のヒットを受けて映画にしたのだとか。確かに二、三作目の繋がりは濃いが、一作目はそれほどではない。だが、リスベットとミカエルの出会い、リスベットの境遇はその後の展開にとても重要になってくるので、一作目も繋がりがある。
 まずはやはりノオミ・ラパスのリスベットだろう。とにかく外見がすごいインパクトだが、それ以外にも男っぽい立ち居振る舞い、どこか影があって何を考えているのかわからない雰囲気を演じ切っていて、まさにリスベットだと感じさせた。
 ストーリーは多く人物が登場するので、注意しながら見聞きしないといけないが、そうする分、とても濃いストーリーとなっていて結末で十分満足できるものとなっている。
 あとはもう…作品の雰囲気とでも言おうか。ハリウッドでもデヴィット・フィンチャー監督で映画化されたが、正直、スウェーデンの重く暗い空気感はどんなに頑張ってもハリウッドでは出せないような気がする。(でも、色んな作品の色んなリメイクの中では、頑張ったリメイク作品だと個人的には思う。)画面から滲み出る雰囲気がこの作品全体を特徴付けている部分もある。
 上映時間はやや長いが、一作目は一見の価値あり、である。
うめ

うめ