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ある日どこかでのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ある日どこかで(1980年製作の映画)
3.5
心から信じること --- 作品としてのツメの甘さ(ロマンス要素も甘すぎ)や粗さ薄さはあるものも、それでもこれは刺さる忘れ難き体験。その人目も憚らぬ甘酸っぱさや遠慮のなさに嫉妬するほど最高にロマンチック、一目惚れからストーキングも厭わない究極の片想いという愛の形を描いた半世紀以上に渡る作品だ。こんなの(自称)ピュアな僕が嫌いになれるわけがない、抗えないし突き放せない。と同時に僻み屋でもある僕は少し「どうせ美男美女の美談だろ」なんて思っちゃったりもしたから、主人公の痛恨のミスが発覚したときは「オイオイ(笑)」って思いがけずツッコミたくもなったがそれはそれ。だって僕も子供の頃に画面の中のオードリー・ヘップバーンに惹かれて、なぜ好きになれないのかと少し心痛めたものだから(あとシャーリーズ・セロン)。好きな人に下の名前で呼ばれた方が嬉しいのも一緒。太陽の光が射す絵画のように柔らかな画面(昼下り〜夕景映える)の中、主人公リチャード・コリアーは"旅の恥はかき捨て"を体現するようにガツガツと積極的に行く、美しい調べ。正直言って恋に落ちるまでが早すぎる嫌いはあるが、誰かが誰かを好きになるのに理由なんていらないのだ、という理論でそこは押し通そう。だから語弊を恐れずに言ってしまえば正直イチャイチャしているだけ(ex. 逃げ恥)なのだが...いつか終わりが来ると分かっていても今だけはもう少し忘れたフリして遠ざけていたい素敵な時間。素直に魅力的で出逢った時に分かった、この作品に恋すると。衣装も美術も贅沢。屈託なく映画の魔法を信じさせてくれる。『オーロラの彼方へ』ほどではないにしろ本作もきっと「もっと広く見られるべき」タイムトラベル映画の隠れた良作だ! ちなみに主演クリストファー・リーヴの1912年モードな服装似合いすぎ、ガシッとしたイケメンに磨きかかりまくり最強かよ。ずっと気になっていた作品やっと見られた!

勝手に関連作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』『ニューヨークの恋人』『魔法にかけられて』
1972年 "Come back to me..." TOO MUCH SPRING 1910年から "Have we ever met before?" 「それはない」 歴史ホール TRAVELS THROUGH TIME 「僕の一番好きな曲だ」タイムトラベルは可能ですか? 1912年6月27日午後6時 "I was there..." Is it you? あなたなの?何のつもり?「感情は抑えめに」 "Yes!! One o'clock!! Outside the hotel!!" 「恋に落ちたな」416号室 9:18AM ビンゴ! "See you around, Arthur." 「待っていたの、誰かを」あなたが来るとウィリアムが予言を ♪ラフマニノフのラプソディー 「感情は抑えめに」 「あの方はもう幻。私の夢見る方」時間なんてどうでもいい愛してる "I don't care. I love you." ここは小銭入れだろ 1979年
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