くぅー

ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポのくぅーのレビュー・感想・評価

3.7
甲斐性なしだが憎めない腐れ縁の夫の妻が、一皮も二皮も剥けて行く様が実に巧み。
まぁ、ここに描かれる男共は何ともで、同性として歯がゆく感じましたが、それにも増してこういう形で魅せられた女性の絶妙な輝きぶりには、最後は頷かざるを得ませんでしたね。
そして、"愛など信じたら、すべてが消えてしまうと男は恐れている...すべてを失った後に残るのが愛だと、女は知っている。"・・・このキャッチコピーを受けての、ラストの一言は実に効いてきて、流石は根岸監督。
そして、演技派としての松たか子が全開で、恐れ入る熱演ぶりで・・・浅野忠信のだらしなさに、広末涼子の魔性ぶりに、堤真一らの持ち味を出した助演もいい。
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