ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポの作品情報・感想・評価

「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」に投稿された感想・評価

ザン

ザンの感想・評価

4.1
学生のときに太宰ものは一通り読んだと思っていたが、驚くぐらいほとんど覚えてなかった。献身的な昭和の女性はもはや宇宙人。
きむら

きむらの感想・評価

3.7
小説も好きだけれど映画も私は好きだった。とにかく人間がちゃんとしていた。
ぱなお

ぱなおの感想・評価

3.0
あんな爽やかに「ヒモですから。」といってのける太宰治…凄まじくダメな亭主だったんだ…(*_*;でもこういう人って、とにかく優しいんだろうなって思ってしまう。だから女性がほっとかないんでしょうね。。間違いなく良い女房なのに、全てを許してしまう佐知(松たか子)がいけないのか…という見方もしてしまう。他の女と心中未遂までして、残された女房はどんな顔をしたらいいのか…。それでも、自分を傷つけてまでも許す。現代にはなかなか置き換えれない話です。
当時高校生の私は、映画を見終えたその時に「あぁ、私は佐知のような女になりたい」と思ったのをよく覚えてる。
アラサーとなった今でも憧れの女性は松たか子演じる佐知だ。なれっこないから、憧れなのだ。

大好きな映画すぎて、ずっとレビューをかけずにいたけれどようやくタイミングが掴めた。

くすんだような画面、トーンの低い色が多い中、佐知の唇、そしてラスト桜桃のビビッドな色合いがとても色っぽい。
終始寂しげな空気の漂う作品、大谷の哀愁が佐知への愛執に溶け込んでいて、佐知の大谷への愛執が作品の哀愁を際立たせていて、本当に愛おしい。

原作があっての映画であることは理解しているつもりだけれど、太宰の原作をこのような作品に落とし込んだ製作陣には感謝しかない。

生涯に残る大切な映画です。
恥ずかしながら、太宰治の作品は、走れメロスぐらいしか知りません・・・。
心中を繰り返した人。というイメージ以外は、何も・・・。

この作品に登場する作家大谷も、妻に『ヒモ』と言われてしまうほど、
どうしようもない夫。
死にたいけど死ねない。神が死なせてくれない。と嘆く。

神とは、妻のコトなのだろうか?

夫も自分も全てを 受け入れ、私たちは ただ生きていればいいのだと言い切る 妻。

強い・・・。

今を生きる 私たちに足りなモノは、『忍耐力』
この作品は、それを教えてくれた気がしました。
心情を語る台詞が多いのとラストがダサいのがキズ。
突っ立って台詞言ってるだけって、他にもっと何かあったのでは...。
活字の映像化って難しいんだなぁと思う。
浅野忠信と松たか子とても良い。
のら

のらの感想・評価

4.0
太宰治のヴィヨンの妻の映画化だが、実際にはヴィヨンの妻から引用しているのは設定と前半と最後のシーンだけで、話の大半の部分は人間失格をベースに作られている。主人公夫婦の苗字が大谷とある事から分かるように、ヴィヨンの妻と人間失格を使って太宰治の夫婦関係を描いている。

映画としての見た目も悪くない。またこの手の映画にありがちな説明ゼリフのオンパレードもなく、文芸映画として非常に良い出来に仕上がっている。特に太宰治の愛人役の広末涼子が良く濡れ場シーンもだが、それ以上に太宰との心中未遂後に警察署で妻(松たか子)とすれ違うシーンで「あたしの勝ち」という感情を笑みの表情で見せるシーンは、本当に素晴らしい。

また一般的に太宰治のような主人公には感情移入しづらく感じるかもしれないが、戦後すぐというまだ女性が社会的に抑圧されている時代に、自我に目覚めていく女性たちの目線で、太宰治という人間を描いているため、何故このどうしょうもない人間にそこまで愛情を注ぐのかを見せることで、太宰治という人間に上手く感情移入できるように作られているのも上手い。

もちろん、これはちょっとどうかな?思う部分もある。例えば原作をリスペクトするあまりセリフが、小説調のセリフになっていたり、心中シーンで「グッド・バイ」と言わせたり。ラストでさくらんぼを食べては種を道に吐き捨てる等、太宰治へのリスペクトは感じるが、少しやりすぎの印象を受けてしまい、あざとさやくどい印象を受けてしまうのは勿体無い。

特にラストの「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」と原作と同じセリフで終わるのは良いのだが、この人非人という表現が今は使われない表現な上に、原作では五千円盗んだ事(当時の初任給は一万以下)に対して人非人という表現を使っていたと記憶している。それで映画では心中した事に対して人非人という表現を使っているのでニュアンスが変わってしまう事になる。

また妻が辻と寝たかを口紅で表現するのは少しインパクトが弱く感じてしまう。髪が乱れたり帯の位置が違ったりはしるが、例えば序盤で几帳面な部分を出す事で、より髪や帯が崩れている事を強調する事もできなたのではないだろうか?

確かに気になる点は多々あるが文芸映画として非常に良く出来た映画になっているし、広末涼子の小悪魔ぶりだけでも見る価値の映画に仕上がっている。
MikiSuzuki

MikiSuzukiの感想・評価

2.8
原作を読んだのち鑑賞。

映画のオリジナルストーリーもあり、映画なりに楽しめる。
キャストも豪華で見応えがあった。

でも太宰はやはり小説に限る。
小説『ヴィヨンの妻』と比較しますと、
やっぱり小説の方が素晴らしく感じます。

小説には、読めば読むほどに味わいが出てくるような、
宇宙の広がりような素晴らしさがあるのに対して、
今回の映画版『ヴィヨンの妻』は
あまりにも完結しすぎていて
おそらく何度見ても同じ印象しか与えてはくれないだろう、と思います。

主演二人の演技はよかったのですが、
脚本が完全過ぎて、
少し息が詰まります。


「人非人でもいいじゃない。私たちは、生きてさえいればいいのよ。」
という最後のセリフも、
映画版では少し違和感を感じました。
通行人A

通行人Aの感想・評価

3.8
人がリアルだった。これが演技力があるってことなんですか!って感じ。途中途中太宰の別の作品が混ざってたきがするなーけどそこも良かった。
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