ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポの作品情報・感想・評価

「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」に投稿された感想・評価

猫次郎

猫次郎の感想・評価

3.8
どうなんだろうと思いながら二度鑑賞。
短編小説を繋いだような感覚。
松たか子がいい!
『ヴィヨンの妻』の再現映画というよりも、パクリ映画的なクオリティ。脚本のせいかな。小説はとても短いので、そちらを読むべき。ヴィヨンの元ネタとされるのは、15世紀の仏詩人・フランソワ・ヴィヨンだと思う、確か。
megu

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3.5
死にたくても死ねない哀れな男と、そんな男に心底惚れてしまった妻の話です

太宰治が好きなので原作を先に読んでいたのですが原作にないシーンが多かったように思いました(短編の小説なので仕方がないのかな、、)原作の方がもっとあっさりしている印象

しかし浅野忠信さんの大谷が大変素晴らしい。
浅野さんは本当に繊細なクズ男が似合いますね。もし『人間失格』が映画化するなら是非浅野さんに演じてもらいたい

他のキャストもピッタリで素晴らしかったです
観るのは2度め。前回観た時には何を思ったんだろう。献身的な妻や大谷の姿。壊れているようでも、ちゃんと立ってはいるような、そんな風に思った。

再鑑賞。
原作もそうなんだけど、口調が心地いい。この時代はみんなこんな口調だったのかな。ダメ男を見ていて、自分もそうなんじゃないかと思い始めてしまって、観ているのが辛くもあった。
大正浪漫の空気感とアンティークな着物、太宰治の作品の気配を感じつつ視聴。ヴィヨンの妻の原作をベースにしつつも、作家太宰治の人生を反映しながら描いた様に思います。自己破滅型の男性が苦手では有りますが浅野忠信氏の演技は情緒が感じられてとても良かったです。
KarimF

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4.3
小説読んだ時は、何だこの男!やなやつ!くらいで終わったのに映画を見て色々考えて好きになった。
さっちゃんみたいな強い女の人になりたい。
まぁ退屈っていう人の気持ちもよく分かる。苦手な人が多いのも仕方ない。
kmg

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3.5
大谷は本当にだめな人だけど愛しく感じてしまうのは何なんだろうな。初めて観た時、さっちゃんみたいな女性になりたいなと思った記憶があるんだけど、ふと思い出して、あれからもう何年も経った今観てもやっぱり自分はさっちゃんみたいになりたいと思った。
tama

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4.4
太宰治最低やと思うのに魅了されてる自分がいました。浅野さんのいい回りがまたやられてしまった
tak

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3.7
 何故だか、近頃無性に昔の作家の本が読みたかった。今までまともに読んでこなかった反省もあるけれど、武者小路実篤の「お目出たき人」に意外にもポップな印象を受けたり、太宰治の「斜陽」では主人公の視点に共感できたからだ。太宰が描く男と女をもっと味わってみたくなり、次に読む本に「ヴィヨンの妻」を選んだ。

言いようのない不安感から自堕落な生活を続ける小説家。そのせいで苦しい生活をしながらも、明るく振る舞い続ける妻。帰らぬ夫を待ち続ける耐える女を描く訳でなく、それでも夫を思う恋するような気持ち、夫の考える幸福観など、男と女について考えさせられる。原作はあっけない印象すらある短編。映画化はどんなものだろう・・・と思ってたらタイムリーに再上映が。

 生誕100年を記念して代表作が次々と映画化されたが、この「ヴィヨンの妻」は同名の原作だけでなく太宰作品の短編のエピソードを付け加えられた田中陽造のオリジナル脚本。小料理屋の客(妻夫木聡)が口にする作品評や、愛人の部屋にある本などで他の太宰作品をちらつかせながら、浅野忠信扮する小説家を現実の太宰治を思わせる人物としている。太宰作品らしい雰囲気を演出しているのだろうが、そのせいで妙に重々しいものになってしまった。だが、映画を見終わって思うのは、あっけない印象すらもつ原作「ヴィヨンの妻」の物足りない部分を補うことで説得力が増したとも思えるのだ。
「人非人(にんぴにん)でもいいじゃない。私たちは、生きていさえすればいいのよ。」
この台詞だって、原作だとどこかあっけらかんと聞こえる。映画では、愛人との心中未遂までした後で人非人と叩かれる夫に向けられた台詞となる。そこまでして聞くと同じ台詞でも重みが全然違うのだ。

 松たか子をキャスティングしたことはまず正解だったのではなかろうか。浅野忠信のボソボソとしたしゃべりとはきはきした松たか子の対比が、夫婦のすれ違いを感じさせるのに成功している。また松たか子の誠実そうなパブリックイメージが、原作よりも増幅された耐える女像には向いていたに違いない。今にして思うと「告白」の役柄がいかに冒険だったのかがよくわかる。また、愛人役の広末涼子のスレた演技がなかなか素敵。昔のビール広告に出てきそうなウェーブのかかった前髪と眼鏡が意外にもよく似合う。惚れました。小料理屋夫妻の伊武雅刀と室井滋の人の良さそうな感じがぴったり。太宰治をもっと読みたいと思った。
キャスティングがとても良かったと思う。それまで大味な演技に思えてあまり好みでなかった松たか子という女優をこの作品で見直した。並外れた文才あれど自己否定と劣等感の塊のような面倒なクズ男をひたすら圧倒する、無学な女の眩しいほどの精神の健全さを好演していた。20年ぐらい歳を取ってからもう一度観たい。
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