各々の告白によってストーリーが重なることで
真相が見え、展開していくのがとても面白い作品。
冒頭30分間くらい?の森口先生(松たか子)の告白パートで「え!全て語って完結したじゃん!」って思ったけどそうじゃなかった!
話の大すじはここで語られ、そこにどんどん肉がつけられていくような展開、いや肉を削ぎ落としていき真相に迫るような感じかな?
基本的な生徒たちは過剰に馬鹿っぽい感じになっているので、その辺りが受け付けない人はいるかも。
でも中1ってこんなもんか?
そして物語のキーになる生徒たちは個性が強すぎる。
こんな奴らが1クラスに集まるか?ってのはあるけど、厨二病的なやつかと思えば、まぁこんなやつも集まるか…と。中1だけどね。
問題のある生徒に復讐、制裁が与えられるわけだけど、同時に自分の子どもに過保護だったり、過剰に期待を寄せるような母親に対しても制裁が与えられるような構造でもあり、そしてそれがまた子供への復讐にもなっているのが面白い。
気分の良い終わり方をするストーリーではないんだけど、個人的にはそこまで嫌な気持ちだけが残るような作品ではなく、すっきりした部分もあるし、何より話の進み方がとても楽しめた。
少年法で僕らは守られてるんだーって主張だけど、それは間違いに対して反省や償いをしなくて良いってわけじゃないんだよね。
本来なら家庭で親が教えるべきことがあるはずだけどそれができないならと言ったところで森口先生がご指導という感じもしなくはない。
寺田先生(岡田将生)は悪い人じゃなさそう(個人的にはめっちゃ嫌だけど)なのに、
うまいこと利用されててそれはそれでちょっとかわいそう。。。
ラストの「なーんてね」の一言はなんというか色々ずるいなー
スッキリ終わりそうなのに最後に少しモヤをかけていかれた感じ。
たっぷり詰まって106分で比較的サクッと見れて楽しめる作品です。