ティラノサウルス

告白のティラノサウルスのネタバレレビュー・内容・結末

告白(2010年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作を全く知りませんでした…。
松たか子さんが主演なので娘が殺されたことを告白して終わった後、どういう風に物語が進んでいくのかまず、気になった。
一人一人、ズレてても感情や思考があるので独白形式は新鮮でした。
でも、1番の被害者は愛美ちゃん。
松さん演じる森口先生の最愛の娘への愛が痛いほど伝わってくるし。愛が強いからこそ犯人に対しての憎悪が人一倍。
最後、渡辺くんに『ドッカーン』って言った時が最高潮に怖かった。
渡辺くんは、平然な顔をしてるがずるくてとても脆くて弱い人間だなと思った。母に見られたかったって思いも強い故に他人を人一倍軽く見てたのかなと思う。
下村くんは、母に守られて弱そうに見えるが凄く衝動的だなと思った。母に愛美ちゃんを殺した本当の事を言った時の下村くんの心には悪魔が完全に住んでた気がした。
美月は、ルナシー事件を崇拝している1人。この子も心に闇を抱えているけどそれを表に出さないように普通に暮らしていた。薬品は集めていたけど。渡辺くんの良き理解者だったのにな…2人に温度差があったのちょっと寂しいな。
ウェルテルは、ある意味純粋でただ利用されてしまった人だよね。憧れの人と同じ熱い先生で接していただけなのにね…。
因果応報を強く感じる映画だった。間終わったあとのスッキリ感は全くない。だが、嫌なモヤモヤではなく見終わったあと考えさせられる。
少年法とは、本当に必要なのか?改めて考えてしまう。
余談だが、ルナシー事件でチラッと出てきたバンドさん…私知ってましてなんだか懐かしくなりました。美月のちょっとゴスっぽい服装も似合ってて好きでした。