福福吉吉

告白の福福吉吉のレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
3.5
中学校担任教師である森口悠子(松たか子)は、担任する生徒たちに自分の娘である愛美が生徒たちによって殺されたことを告白する。そして、悠子は犯人である生徒の牛乳にHIV患者の血液を混ぜたことを告げ、その中学校を退職する。
悠子の告白は、残された生徒やその家族に大きく影響していく。

騒々しい中学生たち相手に、森口悠子が自分の娘がその中学生の中の二人に殺されたことを粛々と話し始めるところから始まり、いきなりガツンと気持ちを持っていかれました。
そこから、中学生たちやその家族、関係者の行動や心の動きが描かれていき、その醜態には流石に観ていて気分が悪くなりました。

悠子の娘、愛美を殺害したとされる中学生二人のそれぞれの動きがとても個性的で、二人とも愛美のことを何一つ反省していない姿が印象的でした。ともに自己満足に浸るだけの中学生のいい加減さが良く現れていたと思います。
また、二人以外の中学生たちが集団で制裁など言い始めますが、これも自分たちが面白がってやっている風にしか見えませんでした。

森口悠子はずっと表情を変えず、粛々と話し続けるのですが、それが本当に怖くて良かったです。登場人物の中でも一人だけ格の違いを感じるキャラクターでした。

名前の無い人も含めて登場人物のほとんどが憎たらしいという奇妙な作品でしたが、最後まで興味が途絶えることなく楽しむことができました。

鑑賞日:2022年10月25日
鑑賞方法:Amason Prime Video
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