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告白のruylopezのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
4.0
その本気度合いは最初のチャプターで分かる。
頻繁に使われるスローモーションエフェクト。
ライティングと露出に予定調和じゃないリアリティが、
良くある学園ドラマとは一線を引く。
破綻の無い完璧な映像。
一方でストーリーはリアリティからはほど遠く、
多少ファンタジックでありながら、
まだこんなプロットが書けるのかって言うその衝撃。

次のシーンをちらつかせつつ展開して行く
時間軸の交互編集(「イージーライダー」でのカットの変わり目みたいなのをシーン単位でやる)は映像特有の技術だが、原作ではどうだろうか?

そして驚嘆すべきは、
流血シーンが多々あるにもかかわらず、
一切その暴力性が伝わって来ない事。
おそらく北野武の描くそれの10分の1程度。
なぜか。
それは物語の性質によるものだと言う事がラストシーンで分かる。
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