あいす

告白のあいすのレビュー・感想・評価

告白(2010年製作の映画)
3.8
まさに『観る小説』という感じです。

タイトルに違わず、終始登場人物の語りで「告白」していて、映像も情緒を重要視しているのかスローモーションが多め。
登場人物毎に章が変わっていく感じなので、時系列が前後することもあります。
人によってはちょっと混乱するかもしれませんが、主軸のテーマは一貫しているのでストーリーについていけなくなる……という事は無いかもしれません。

そこそこ血も出ます。
私は直樹くんが狂っていく様子が1番好きでした。色紙の仕掛けに気付いた瞬間、本当に気持ち悪くて頭がおかしくてゾクゾクしました。
修哉の、周りを格下だと見下して斜に構えてる感じは本当にイタイですね。
普通なら歳を重ねる毎に黒歴史化していくヤツですが、彼の場合それじゃ済まないことを沢山やっているので……。
母の愛への渇望が彼を歪ませたと言うならば彼ももちろん被害者なのですが、ああいう勘違いした厨二病がやり込められて発狂するのは大好物なので同情しません。
それこそ何の罪もない女の子を手に掛けようとしてるし、唯一の理解者であるクラスメイトは本当に殺しているし……。

新しい担任教師は空回りっぷりがイタすぎて、共感性羞恥が刺激されました。

画面は終始陰鬱な雰囲気で、心做しか暗く感じます。(内容も暗いし)

ラストシーンは原作を読んだなどでも解釈が分かれそうですが、私は森口先生が満足してくれればそれでいいです!!
あ、あと修哉がクラスの男子にキスしたのは私にとってはご褒美でしたね!!Thanks!!
あいす

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