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オーメンIII 最後の闘争のumihayatoのレビュー・感想・評価

オーメンIII 最後の闘争(1981年製作の映画)
5.0
前作から約20年後。
世界は不況・紛争・飢餓で混乱を極め、まさにアルマゲドンと言われていた時代。

悪魔ダミアンは、まさかまさかの慈善事業をしているが、もちろんそれはコマーシャルにすぎない。
自分を良く見せる為に貧困や紛争を利用し、多くの人達に支持されるその地位を築くまでに、邪魔者や正体を知る者を悪魔パワーで消してきたことは想像に難しくない。

そんな中、唯一ダミアンの脅威である神の子の誕生が予言され、恐れたダミアンは自分の支持者達を利用して、その日に生まれた乳幼児達を消していく。

今作のダミアンは、映画史の中でも多く描かれ、現実社会でも外面だけで民衆に支持され台頭しては負の遺産ばかりを残していった数々の独裁者的な人間、それを支持する愚かな民衆達の姿と重ねて見ることが出来る。


悪魔のやり口に騙されてはいけない。
踊らされてはいけない。
自分がそうなってはいけない。
テーマだけ見ると今見るべき作品だなぁーと思えたりもするが、BBCキャスターとの恋仲的なちょっと重要っぽいくだりがうまく機能してなかったり、ダミアンを暗殺しにくる7人の信徒の存在が弱すぎたり、ちょこちょこ惜しいところあり。

だがしかし3まで作ることによる設定の試行錯誤の面白さ、ダミアンを演じた恐竜博士 a.k.a サム・ニールが最高なので☆5。
ジュラパ以外で見るサム・ニールはマジで良いので、おススメです。
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