マンネン

県警対組織暴力のマンネンのレビュー・感想・評価

県警対組織暴力(1975年製作の映画)
3.1
菅原文太が、仁義なき戦いシリーズを終え、新仁義なき戦いシリーズに入った頃の、ヤクザと癒着する警察官役で暴れまわる話。柚月裕子が孤狼の血を書く際の参考にしたとのことなので、古い作品ながら一度は見ておきたかった。

しかし孤狼の血のほうが遥かに毒を以て毒を制する刑事の信念が全面に出ていて、こちらは中途半端に感じた。
70年代の東映ヤクザ映画の描く世界感は、戦後進駐軍に押さえつけられ、今日食うものにも苦労した時代を味わったヤクザの話が主であり、現代のヤクザとは別物だということを念頭に置いて鑑賞しないと真の良さがわ分からない。そう思いつつアジャストしながら見たのだが、やはり物足りなさは否めない。深作欣二監督作品ではやはり仁義なき戦いシリーズが最高。せっかくの揃えたキャストが残念だった。