｢サメパニック第１弾！全米を悲鳴で引き裂き、遂に日本上陸！｣ (映画チラシより)

本家｢ジョーズ｣がやって来る直前、まさに｢すべりこみセーフ｣のタイミングで公開されたこの映画の宣伝文句は、日本全国の(ごく一部の)ちびっこたちのハートをつかんだのでした。

そして｢バッタもん｣とか｢便乗企画｣とか｢テンタクルズ｣とか、そういう言葉をまだ知らなかったウブな私も、そのひとりだったのです。

さて肝心の映画の中身はと言うと、当時としてはごく普通の：つまり今の感覚で観るとちょっとのんびりしたフツーの冒険活劇でした。

作品自体はそんなに悪くないんだけど、なにしろ比較対象となるのが、あの泣く子も黙る"サメパニック第２弾"(笑) の｢ジョーズ｣ですから。

ことあるごとにあんな"バケモノ映画"と比べられたら、もうやってられませんよね。(笑)


"Smile, you son of a bitch !"

ロイ･シャイダーが一発大逆転をキメた瞬間、スクリーンに向かって大拍手が起こった規格外の大傑作 ｢ジョーズ｣。

1970年代のスピルバーグ先生そのものが、アメリカ映画界に突如現れたバケモノだったんですね～♪


… ｻﾞﾊﾞｯ > ((( ﾟ ▲ﾟ …Σ(゜Д゜ ) Oh nooooo !!!

• #101匹サメ映画

海底に沈むお宝求めて、男達が潜る！しかしその海域にはサメがうようよいて…という、とてもシンプルなストーリー。
あの『ジョーズ』の公開にあわせて、日本では『サメ映画第1弾』として1975年に封切られた逸話があります。ただ、ストーリーは本当によくあるトレジャーハント系のもので、当時の方はさぞがっかりしたんだろうなぁ…と。サメ映画と言いつつ汚らしい男達のゴタゴタがメインの映画を観せられた方々の感想を是非伺いたいところです。
とはいえ、本作の見所はないわけでもなく、海の撮り方が非常に美しく、映像もきれいです。ただ、現代の基準からするとサメを殺しすぎです。一体この映画を撮るために何匹のサメが犠牲になったのか…と思うと、やはり『地獄のジョーズ』の彼のように人間に絶望してしまいます。アメリカでは現在Amazon primeで視聴可能ですが、日本で視聴するにはアメリカ版VHSを探すしかないという、実はかなりレアなサメ映画でもあります。

コーネル・ワイルド監督・脚本・製作・主演の海洋アクション。海底のスペイン戦の財宝を巡る、ダイバーと脱走犯の闘い。「裸のジャングル」の面白さには遠く及ばず。
新宿文化にて。