Hasuki

スクール・オブ・ロックのHasukiのレビュー・感想・評価

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)
4.5
もしかして、子どもたちにとって本当に大切なことを教えられるのは、教師ではなくむしろ教育とはかけ離れた人間なのかもしれないぞ。音楽による教授法、参考にしたいぜ。
昨今の日本での教員に関する山ずみの課題を解決するためにも、日本中の教員みんなこれを見よう。

結局、おデブなロックンローラー教師の正体は自分の私利私欲のためと金のために子どもを利用した、とんでもないなりすましだったわけだが、結果的に、子どもたちの心に火を灯し、自分を解き放つ機会を与えた。終わり良ければ全て良し、、って全て良しにするわけにはいかないけれど、スクール・オブ・ロックは、ある意味、立派な経験カリキュラムだったのではないかと思う。

実際、堅物化してしまった校長先生みたいな教員は多いなと。かつて憧れだった「先生」という職は、今では深刻ななり手不足。何かあればすぐに親が乗り出してきて、先生がペコペコする光景があるあるになっているのは悲しい事実。鬼畜な時間外労働と、コンプラによる抑圧によって、ゾンビのようになってしまう先生は増えているのではないか。そういう中で、スクール・オブ・ロックみたいな子どもたちの心に火をつけられる教育は、どうやってできるのか考えたい。

教師じゃなかったけど、デューイの本当に好きなことに打ち込む姿は、「師」としての素質を感じた。大好きなロックに関する知識でなら、お堅い子どもたちを洗脳できたのだ。そういう専門性に関して圧倒的自信を持っているところは、教職を目指している自分にとって見習いたいキャラクター性だった。

「ロックの本質は反抗すること」
ロックな教師になりたい。
Hasuki

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