愛子

大人は判ってくれないの愛子のレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
3.8
ずっと観たくてでもどこも配信していなくてザ・シネマメンバーズでようやく鑑賞!配信ありがとうございます
こんなにずっしりきてしまう作品だとは知らず軽い気持ちで観てしまったせいで心の準備ができてなくってかなりダメージくらってしまった
子どもに対して無責任な両親特に母親、穴の開いたパジャマからうかがえる家庭環境、向き合い寄り添ってくれる大人は誰もいなくてそれらに反抗した結果非行少年にならざるを得ないアントワーヌ、タイトル通り大人はみんな何にも判ってない判ってくれない
結末を知った後に、家族三人で楽しく映画を観に行ったその帰り道、アントワーヌがものすごく無邪気に幸せそうに笑っていたシーンを思い返すとただただ辛くて涙
くすねた牛乳を飲むシーンでその白が闇の中でくっきり映えていたこと、連行され警察の車に乗せられた夜、街から遠ざかるアントワーヌの頬で涙が光っていたことが印象的だった
教師の引率から次々に子どもが逃げていなくなっていくシーンが面白くて笑えたのが救い
最後の長回しのシーン、アントワーヌの表情から終わり方まですべてが完ぺきだった
愛子

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