MondeFilm

紅の豚のMondeFilmのレビュー・感想・評価

紅の豚(1992年製作の映画)
3.7
 カッコいい豚、憎めない悪役、恐れない子供。一般と異なる価値観。クールな話だと思ってたらコメディだった。最初から言っといてくれ...「ハレンチで怠惰な豚でいる罪」。真面目に考えなくていい。多分子供の頃からジブリに慣れておかないとあんまり良く思えないのかもしれない。そういうノリなんだろ。演説で、アジテーションで気を良くする人たち。ヤッターマン?可愛いおじさんみたいな、反転、ギャップ。「紅の豚」タイトルを思いついた時点で勝っているようなもの。豚が平然とする社会。スチームパンク、魔法と拮抗する機械。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。人質の安寧、死の無い世界。格闘ゲーム的世界観。虚勢としての銃撃戦。意味がない。緊迫感はない。中身があるようでない。軽薄。だからこそ格好は良い?空虚だから意匠に凝る。化粧塩。不幸にしても許されるくらいの魅力を。リアルを想定しない方がいいのだ。ストーリーを駆動するには適当に格好つけて誤魔化した方がいい。現実にはそぐわない言葉運び。ゲマインシャフト。義理と人情の雰囲気。俺は考えさせて欲しいのか?映像技術は本当にすごい。夜の風景が綺麗だ。孤島の別荘は『冒険者たち』を思わせる。入道雲。死んだ船乗りの雲霞。美しいイメージ。
MondeFilm

MondeFilm