1920年代後半のアドリア海。イタリア製、紅に輝く木製飛空艇に乗る賞金稼ぎの豚、ポルコロッソ。
第一次世界大戦では、イタリア空軍の名パイロットとして活躍したポルコ。あらくれものだが、ドジでどこかにくめないの空賊との戦いや、ホテルアドリアーノの女主人マダムジーナとの淡く苦い恋など、「自由と放埓の日々」を過ごしていた。
確実に迫る第二次世界大戦と、ファシストの軍靴の音。そんな時、アメリカ人パイロットのカーチスにより飛空艇を破壊されたポルコは、再びファシストの警戒が厳しいミラノに、飛行艇修理に出かけるが…。
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「かっこいいとは、こういうことさ」という糸井重里のキャッチコピーに全てが入っている気がしてます。
かっこいいとは、外見でなく、地位でも、名誉でも、お金でもない。
つまり、かっこいいとは、大きな流れや評価に身をまかせる事なく、ポルコのように「自分だけの大切な物を守るアウトローであれ」という事ですね。
だから僕たちはいつのまにか、豚のような外見も、政府に追われるお尋ねモノであっても、飛空艇の借金返済に追われていても、全然気にならなくて、「かっこいい」ってなってしまうんですよね。