けーはち

ダンテズ・ピークのけーはちのレビュー・感想・評価

ダンテズ・ピーク(1997年製作の映画)
3.2
タイトルからは世紀末的な文学や宗教の香りを感じたが、実は至ってシンプルな火山ディザスターもの。野外でイチャつくバカップルが湖で変死、経済効果を考えて避難には二の足を踏んでいたところ大災害に発展、というパニックホラーの黄金パターンは「ジョーズ」の如し。金のかかったB級ホラーとして見るとリアリティを追求した溶岩や噴火の映像はVFXが豪華だし007ジェームズ・ボンドとT2サラ・コナー役という当時の大人気俳優を主演に据え、主人公を否定した上司とヒロインを置いて去った旦那の母親(いわゆる姑)がそれなりのカッコ良い役割と死に様を得て、主人公カップルと子供と犬は生き残るというドラマも納得性高し。ヒロインのリンダ・ハミルトンはもっとタフな女かと思いきや、コーヒー淹れるくらいしか役割がない薄幸美人(?)シングルマザー市長という立ち位置がイマイチ納得いかないが、総じて今見ても普通水準以上の堅実な作品。