ジャック・ドゥミ(1931-1990)の妻でもあった女性監督アニエス・ヴァルダ(1928-2019)が、ドゥミの少年時代を映画化したもの。
ドゥミがフランスの都市ナントに生まれ育ち、しだいに映画に目ざめていく様子をたどっています。ドゥミが作った映画作品も引用されており、ナントでの少年時代の体験がのちの作品にどのように影響したのかも暗に提示されています。
モノクロ映画ですが、ドゥミの作品からの引用は、もともとカラー映画の場合はカラーになっています。
職人の息子として、必ずしも恵まれた育ちではなかったドゥミが、工夫を凝らして自分なりの映像作品を作っていく過程が興味深い。
彼の少年時代はフランスが第二次世界大戦でドイツに敗れて占領された時期にあたっていますので、そういう点から見てもそれなりです。
ドゥミ役は3人の少年/若手俳優が演じていますが、最初に出てくる男の子がかわいい(♡)。