3話立てのオムニバス。
脚本家がそれぞれ違うため各々の個性が出ていて三者三様で面白い。
仲代達矢×桜町弘子の共演が新鮮な1話目の美しさ。彼女の熱演が素晴らしい。女郎の悲哀。仲代達矢はやはり東映に合わないが冒頭の映像も相まって画になる。
2話目の松方弘樹×藤純子+志村喬の歪な親子関係もなかなかで3話目の中村錦之助×入江若葉は内田吐夢監督の名作『宮本武蔵』を思い出す。
ロケーションの良さもあってバックショットがどれも抜群に決まっており、単純な任侠、ヤクザ映画とは違った趣があるのも好印象。
股旅モノはけっこう好きだな。
