とり

脱出のとりのレビュー・感想・評価

脱出(1972年製作の映画)
4.3
ジョン・ボイトは真夜中のカーボーイではジゴロ役もやってたし、ハンサムに分類される顔だとは思うけどなんか微妙っぽさが残る。
この映画ではヒゲを生やしてるおかげか、そんなに頭が弱そうにも見えなくて良かった。
感動よりむしろおそれを抱いてしまうほどの雄大な景色があますところなく映されていて、作品全体にものすごい緊迫感が漂っています。
もうすぐダム建設で水没してしまう川で最後のカヌー下りを楽しむ4人の男たち。
前半は「都会人アウトドアを満喫」シーンがてんこ盛りで、すごくいいなぁって思ってしまう。
激流でのカヌー下りを見てると4人の俳優さんたち本人がやってるみたい。よくぞこんな危ない仕事したなーって思う。
山中で出会うバンジョー弾きの少年とのギター対決がすっごい良かった!
そしてある事件を境にどんどん転落していく彼らの様子は、決して人ごととは思えないほど内面を鋭くえぐりだしていてゾーっとします。
その場に自分も一緒に参加してるように思えるシーンもあって、心理状態が彼らと同調していくので、自分が同じ立場に立たされた時をなんとなく意識しながら観てしまいました。
彼らの行動一つ一つに妙に納得。
観終わった後は、雄大な景色とは裏腹にとてもいやーな気持ち・・・なんか後に残ります。
ブアマンの手腕によるところ大。
バート・レイノルズの衣装がホモっぽくて気持ち悪かったな~。
とり

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