脱出の作品情報・感想・評価

「脱出」に投稿された感想・評価

ダニー

ダニーの感想・評価

3.3
川下りもの(?)ジャンルってあるのか不明ですが、ちょこちょこ見ますよね。それの元祖っぽい映画でしょうか。

もし仮に元祖だとしたら、元祖らしからぬ展開が途中にありますね・・・げんなりしますが・・・

んー・・・今、わざわざ見る映画ではないですかね。よくできてるとは思うけど。
どう考えてもあっち側の武器っぽい弓矢はこっちが持参した物でした。
第一村人はハイウエストおじいさん。
バンジョー坊主が怖かった。
上に乗せたカヌーで車が氣志團風に。
saya

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3.8
ダム建設で破壊される前に川下りを楽しもうと都会からきた男性4人は大自然を満喫していましたが、地元住民から銃で脅されるトラブルに巻き込まれ、勢い余って殺してしまうという物語です。
川下りで町を目指すシンプルな内容にも関わらず、地元住民から受ける屈辱的な暴行の衝撃、雄大な大自然の中で急流を下るスリリングな映像の迫力には目を奪われました。
穴さえあれば誰でも良い世界が本当に存在するなんて、子供の頃に見たら間違いなくトラウマになっています。
地元住民を殺してから何度か訪れる決断が全て憶測に基づいたものでしかないうえに、憶測が正しかったのか最後まで明かされないのも実に上手いですね。
仲間が追手に銃で撃たれたという場面にしても、映像では撃たれた様子がないですし、その後で発見された仲間の遺体に銃創を見つけられないことで正当性まで怪しくなってきます。
ようやく助かったと思えても物語にはもう一波乱あるので最後まで落ち着かない状況は続くのでした。
主人公たちの心境と同様に、この映画を観た人の心にも言いようのない不安だけを残して物語は終わります。
3回目の視聴。昔 図書館の映画コーナーで時間潰してたら、固めの映画評論の本があり、ページめくったら 「脱出」が紹介されていた☕それがきっかけで作品を知り、それから この映画が心の中でくすぶり続け・・他の映画より一つ飛び抜けた存在になった☘️
●ヘルツォークの探索隊の滅亡を描いた「アギーレ・・」とよくテーマが似ている。また 断線するようだけど、実は映画「エイリアン」でエイリアンは我々を普通の殺戮と、楽しみとしての殺戮の2種類があった事を思い出した。
●エイリアン 未開の現地人 は本能のまま、自然の中で知恵と、生き残るDNAで生き続けている。入ってはいけない聖なる領域にはいれば、我々の方が捕食者になってしまう。

「こんな山奥で 法もくそもあるか」
すぐに答えが出て来ない。

アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの「恐怖の報酬」も 登場人物が 後半になると 別人になったり、目付きが変わったりしてくる。人に対して強い男が、何故か 自然や 他の恐怖に弱い☘️その逆もあり☕
notebook

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3.8
エド、ルイス、ボビー、ドリューの4人は、連れ立って山奥へとやってきた。この辺りでは着々とダム建設が進められているようで、数か月後には沈んでしまう前に川下りをしようと、奥深い渓谷へやって来た4人の男たち。だが、地元民との些細なトラブルが、彼らのレジャーを“死のゲーム”へと変えてしまった…。

異才ブアマンが異様な迫力で描きあげた傑作サスペンス。
田舎には、俗世間と断絶され、常識の通用しない僻地があるのかもしれない。
きっと日本にもそんな場所があるだろう。
そんな文明人が潜在的に抱える恐怖を映像化した作品。

冒頭、世間知らずの地元住民と、田舎を馬鹿にした主人公グループが接触し、いつ爆発するかもしれない緊張感が漂う。
ギターが得意なドリューと、バンジョーを持った地元少年が即興でセッションし、場を和らげるが、その少年が狭い土地での近親相姦を連想させる奇形な顔立ちなので、残るのはむしろ不気味さ。

カヌーで先を行くエドとボビーが現地のならず者2人に襲われる。
ボビーは1人にレイプされ、遅れてきたルイスがアーチェリーで1人を殺害。
正当防衛か?過失殺人になるか?
通報を躊躇う4人は死体を遺棄。
仲間に報復されるかもしれない極度の緊張と情報が届かない大自然の中、彼らには現実とは異なるものが見えてしまい、その幻想からさらに不安が増幅していくという悪循環が襲う。

激流をカヌーで下るシーンを始め、CGなしの大自然の中でのアクションも圧倒的。
都会人と地元民、文明と自然の相克、人間の深部に潜む暴力性など、様々な寓意が込められている。
ボビーが豚となじられ、薄汚い男にレイプされるシーンや、激流に飲み込まれ関節があり得ない方向に曲がったドリューの遺体発見のシーンは、見る者に必ずトラウマを与えるだろう。
ラストの全てを見透かした保安官による締めくくりも素晴らしく、70年代らしい含蓄の深い作品。
一度見たら、忘れられない作品になるはずだ。
よ

よの感想・評価

3.6
この映画はちょっと異質な気味の悪さがある。単純には文明が自然の、都会人が田舎人(地元民)のしっぺ返しを食らうという構造なのだが、現実(事実)が恐怖や偏見や妄想と混じり合って、より大きな悲劇となっていく。しかし、この映画のモヤモヤするところは、結局自然は恐ろしいので(恐ろしいというのは事実かもしれないが)打ち倒さなければならなく、田舎人への嫌悪感と偏見は増幅される構造になっているところ。でもこの構造すら不気味で(無邪気にも)少し魅力的だったりする。時々ゾッとするほどリアルな描写がある。本当に危ないし…。バンジョー少年とのセッション・シーンは名シーン。
気軽にカヌー乗っただけで悪夢のような展開になるの、まるでホラー。実際悪夢は後の「キャリー」だ。

怖いのは、環境が整えば善意や常識で守り固めた内側に眠る狂気なんて簡単に目覚めるということ。

偽るために背負う罪悪感の重さを感じているところが人間くさくて、余計にきつい。

川での映像ずっと観てたら「ディア・ハンター」思い出しちゃって。絶対違う川だし不思議で。そしたら撮影監督同じ人だった。
ユタ

ユタの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ダム建設が始まる前に川下りをするために渓谷にやってきた4人の男達が地元の人間とトラブルになり命懸けの脱出を図る。

山奥で敵と戦うのはランボーと似ていた。また、田舎で不条理な目に遭うのは悪魔のいけにえと共通していると感じた。

ジョン・ブアマン監督はこの前に殺しの分け前/ポイント・ブランクというシュールなアクション映画の作品があるが、本作はシュールという訳ではないが、どこか奇妙な映画である。

男達は一人を除き、命からがら脱出に成功するも、自分達を襲った男の死体が見つかってしまうのではないかと悪夢まで見てしまう後味の悪い終わり方で印象に残る。人殺しをしたとは言え、あくまで正当防衛なので余計に理不尽でやりきれない。
手羽先

手羽先の感想・評価

2.8
キャンプ映画にしてカヌー映画。
カメラすごい。ギターすごい。ギターのやつの手の曲がり具合もすごい。
hasse

hasseの感想・評価

3.8
演出4
演技4
脚本4
撮影4
照明3
音楽-
音響4
インスピレーション3
好み4

流れの激しいカヌー下りに挑戦する、四人の男のサバイバルアドベンチャー。しかし冒険譚としては異色かもしれない。連続的に起こるトラブル発生→葛藤・挑戦→克服というシークエンスの結末は決まって後味が悪い。暴行事件に巻き込まれたエドとボビーの救出は、暴行者一名を殺害し埋葬する結末を迎える。ドリューがカヌーの最中に倒れて水中へと姿を消すシーンでは、暴行者の残り一名による復讐で撃たれたと考えた三人は逆襲に挑むが、結果、全くの別人を殺害し、隠蔽工作する羽目になる。生還後、警察からの疑惑に対してシラを切り続け、証拠不十分で解放されるが、「二度とこの土地に来るな」と申し渡される。
これらのシークエンスの蓄積がこの作品全体に不穏な雰囲気を与えている。エドたちが葛藤や絶望を味わった三人の人間の死は、近い将来ダムの建設による滅びの時を待つ川や森にとって些事でしかない。自然は三人の死体を飲み込んだまま、人間によって滅ぼされる。これらの輻輳的な対比が独特というか、「ちっぽけな人間と大いなる自然」も見せつつ、「手付かずの自然と、それを滅ぼす人間の文明」もしっかりやる。

生還してすぐ見つけた現地民にエドが息も絶え絶えに「電話はあるか?」と聞くと「当然だよ」と返ってくる。こそで都会と田舎の立場が逆転しているといえか、自然に揉まれて還ってきた彼らの都会的な表面がそぎおとされてしまったことを印象づける良いショットだ。

しかし白眉は映像の純粋な魅力だった。男たちがオールを操り渓流を下るショットは、その運動性やスリルにおいて映像の素材として素晴らしい。画ぢからが強いというか。そういう意味ではルイス(バート・レイノルズ)のノースリーブレザージャケット&筋肉隆々二の腕もパンチが効いていて頭から離れない。彼はサバイバル術にたけているが傲慢で自信家な性格もあり、仲間から陰でちょっと痛いやつとしてイジられている(危険時の信頼感は抜群なのだが)。それがいい味を出している。そんでもって、カヌーでオールを操る彼の姿は、馬上で槍を振るう猛将関羽的な勇ましさがあってなかなか好き。
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