ワッツマイケル

アメリカン・ビューティーのワッツマイケルのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.2
やられた。秀作でした。構成も好みです。一度は開始早々どん引きし離脱しました。なのに何だこの美しいポスターは、と気になり再鑑賞。ケビンスペイシーの終盤の表情には心鷲掴みされました。
社会的評価の"理想"の追求はもはや幻。どんぐりの背比べ。そのカオスは今ある幸せを隠し"人のせい"を産む。必死で自分を守り嫌味を撒く。名曲Don't rain on my paradeも圧を放つ。豪華なバラ(アメリカンビューティ)に"理想"を投影すれば、世の中は"理想的でない"で溢れてる。このバラ、花が華麗でも根腐れしている事に要注意の品種らしい。
●紹介
どん引き親父の「俺は1年後に死ぬ」で幕開け。米国人をステレオタイプかつ皮肉的に誇張し、焦燥感に病む社会を一家に落とし込む。
●ネタバレ含かも?
「レインコートを着て行きなさい」からの核心に迫る展開、父2人の"本当に苦悩な顔"と"本当に幸福な顔"に強く胸を打たれた。名優ここにありです。