ロミオ

アメリカン・ビューティーのロミオのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
5.0
久々だったけど超面白い。
家族崩壊までを描いた作品なのだが、キャラクターの面白さや脇を固めるイベント、そして見せかけのステレオタイプ的な幸福へのカウンターなど非常に見所が多い。
特に運命がすれ違う最後の一日は面白すぎる。
崩壊に向けて徐々に関係者のストレスが蓄積されてゆく一方で、パパだけ解放に向かってゆく構図も良い。
中年の危機や悩めるティーンエイジャーの心情をよく汲めていると思う。
「ジェーンは思春期特有の情緒不安定で、コントロールできない。これは一時期のことだと言ってやりたいが、娘に嘘はつきたくない。」
ケヴィン・スペイシー演じるキレた中年も良いが、アメリカンパイの伝導師としてはスーパーモデル気取り処女ことミーナ・スヴァーリの可憐さも見逃せない。

あと本作は個人的にちょっとした思い入れのある作品で、もう何年前になるだろうか以前ドランの「たかが世界の終わり」の試写会へ伺った際に、大ファンだったThe Ryuji Showのリュウジさんに偶然お会いし、帰路にて映画談義に花を咲かせた思い出がある。話題の一つに「もう一度観たい映画」が挙がったのだが、その際に勧めてもらった作品なんですね。
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