クジラックス

アメリカン・ビューティーのクジラックスのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.0
家庭に居場所を感じてない、しがない中年男性が、高校生の娘の友達に一目ぼれして、生まれ変わろうとする話。(そこだけ聞くとキモい話のようだが。)
ミドルエイジクライシス物っていうのかな。

外から見れば、まさにノーマンロックウェルのイラストのような「よきアメリカの家庭」。でも中を覗いてみれば、とてもギスギスした気まずい食卓で…。

実は群像劇で、主人公以外の登場する人物、奥さんや娘もその他何人かも、みんなどこか満たされない日々をすごしていて、それぞれに転機があり、成長しようとする話だった。

しかし、最終的には悲劇。
アメリカンビューティーというタイトルは皮肉。

だけど、短い期間にみんな変化することに挑戦したんだなぁ、それは美しいことかもしれないなぁ、と思わされる余韻があった。

最後に色々キャラ同士が繋がって集約していく群像劇という意味では、『マグノリア』とセットで観てもいいかも。