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アメリカン・ビューティーのNYoLoのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.2
その当時もレンタルして見たのだけど、登場人物の気持ちを理解するには人生経験が少なすぎたんだろうな、今回、なんて面白い(というより分かりやすく痛々しく滑稽で深い)ドラマなんだろうと思った。

主人公パートは青い鳥の物語。幸せは、それが当たり前にあると気づくのに鈍感になる。そうそう、そうなんだよね。いつかそのことに気づく、というラストには大いに共感。
妻パートは痛々しかった。これは夫との関係性が変わっていく(同時に子どもはちょうどお年頃)時期の働く妻、という意味では、言葉抜きで理解できた。
娘パートは有り体だけど、親からの独立、内面での成長、かな。
お隣の息子はそんな家族に鏡を突きつけるような役どころ。かつ、こっちの家庭にも問題が。マッチョなお父さんには抑圧された感情があって、この辺は分かりやすすぎるほど分かりやすいけど、ガレージのシーンはこの作品イチ胸が張り裂けます。

主人公が現状を打開しようと生きかたを変えた途端、他の全てが壊れていくのが妙に現実的だった。人ってやっぱり他人と影響を与えあって生きているのだなぁ。

うまく言えないけど、複数のブロックを壊して、綺麗な1つの作品に作り直したけど、無理にはめ込んだから完成と同時に崩壊!って感じでした。
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