ショコラ

アメリカン・ビューティーのショコラのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.0
家庭崩壊と、リストラ中年男の滑稽で憐れな姿をシニカルに描いたドラマ。

一人娘の友人の、大人びた美少女に恋する主人公・レスター(ケヴィン・スペイシー)。

妻との仲は既に冷えきっており、妄想の中の美少女に興奮したり、気を惹く為に筋トレに励むシーンは可笑しくも哀しい。

彼等と関わる隣人も、厳格な元軍人の父(クリス・クーパー)に縛られる家族で、一人息子は風変わりで、屈折したキャラクターである。

登場人物は一見、普通の様で、どこか病んでいる。

タイトルのアメリカン・ビューティーは、レスターの妻が栽培している美しい真紅の薔薇の名前。

薔薇=アメリカの理想の家庭、美少女。

花の様に儚くもろい家族と、夢。

幻想の世界から目が覚めた時、主人公を待ち受ける皮肉な結末。


ケヴィン・スペイシーと、クリス・クーパーの某シーンに一瞬固まった(笑)。
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