Toco

アメリカン・ビューティーのTocoのレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.0
登場人物の全てが満たされていない。
無関心な両親に傷ついたジェーンの気持ちをリッキーが埋め、平凡さに苦しむジェーンの友達は父親を求める。彼らを媒介しているものはマリファナ、拳銃、物欲である。家族問題は普遍的だと思うが、その媒介物はアメリカの闇だ。

リッキーの父が息子がゲイだと誤解するシーンは思わず笑ってしまったのだが、同性愛者を憎悪する人も実は同性愛者であることが多いとか。父親の妄想シーンの謎BGMもかなりツボだ。

この映画は登場人物の価値観が非常に明確だ。何故なら、ビューティー=価値観であり、価値観を問うことがこの映画の本質だ。
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