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アメリカン・ビューティーの4747のレビュー・感想・評価

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
4.2
社会という歯車の中で、冴えない人生を送る広告マンに務める男レスター・バーナム(ケビン・スペイシー)は、資本主義的な幸福を得るために躍起になっている妻キャロライン(アネット・ベニング)とありふれた悩みを抱えているティーンネイジャーの娘ジェーンの3人家族だが、自分を押し殺して円満を取り繕っているだけで、既に家庭崩壊寸前。
ある日、渋々娘のチアリーディングを見に行くと、ジェーンの友人アンジェラの美しさに惹かれてしまう。
その日から、抑圧された自分を取り戻し自由を追求することになるが…。

1999年上映の本作。当時のアメリカの社会風刺を取り入れた作品とのことだか、家族問題、ホモセクシャル、夫婦関係、承認欲求etc、現代の日本にも通じる問題が様々取り上げられており、世間が良しとするものだけが良いものなのか、という「幸せ」が大きなテーマになっていると考える。
個人的にはケビン・スペイシー演じるレスターが自分の幸せを追求して行くが最後には家族の幸せを考えているという点に、男のさがを感じた。誰しもが問題を抱えて生きており、病みながらもなんとか生きている。隣人のリッキーはハンディーカムを通じて撮影をするが彼の映像には真実しかなく、メタ的な役割を担っているのだとわかる。
ケビン・スペイシー、アネット・ベニングの演技は流石の一言で、ラストシーンのケビン・スペイシーの表情は秀逸。

もはや20年前の作品だが、今見てもなお楽しめ映画である。
また、サム・メンデスは英国出身の映画監督であるが、英国という米国嫌いのお国柄が出ている映画でもある。
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