かーな

アメリカン・ビューティーのかーなのネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アメリカンドリーム的なものの崩壊

物質的には十分に満たされた生活。
野心的な妻、自分の体にコンプレックスを持ち、両親を嫌悪する高校生の娘。
漫然と仕事をするだけの惰性的な日々。
娘の友人の少女に一目惚れして彼の生活は一変する。

隣人はゲイを毛嫌いする軍人。
息子はカメラで彼にとって美しいと思うものを撮り続けている。

それぞれの人物の葛藤が丁寧に描かれる。
パーソナルなところを誇張している感はあるけれど。
父親として、夫として家族と共に生きるには自分勝手というか、妻や娘のことを見ていなさすぎると思うが、それはお互い様な部分もある。

ラスト、
隣人の男は実はゲイで、だからこそゲイであることをオープンにしている人に憎しみを抱いていることが分かる。
娘の友人は、進んでいるようでいて、平凡な女の子になりたくないのだと、実は自分に自信が無いことを告げる。
それぞれの人物の中の弱さが明かされていく中で、主人公は自分が幸せであることを自覚する。
このまま家族と自分を見つめなおし、幸せに暮らしてくれたらハッピーエンドだけど、そうはいかず。
でもこれがアメリカンドリームの限界なのだ。
かーな

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