半兵衛

栄光何するものぞの半兵衛のレビュー・感想・評価

栄光何するものぞ(1952年製作の映画)
3.6
ジョン・フォード安定の戦場コメディ、酒飲んで女抱いて騒ぎまくって戦場で戦って死んでいく兵士の姿をコミカルに、でもちょっと哀切に描くさじ加減が上手くて話の筋はわかりきっていても楽しめた。そしてジェームズ・キャグニーはフォード映画でも変わらずマシンガントークをしてすぐに人を殴って誰よりも先に行動する血気盛んな男、でも死んだ部下の兵士の恋人に対応する様子は二枚目でちょっと反則。

キャグニーは仲の悪いダン・デイリーと好きな女性を取り合う三角関係になっているが、女性といるよりも彼女がいないときのほうが妙に生き生きしていてちょっとしたブロマンス要素も。ラストに至っては男二人の関係性に女性が入り込めていない描写に。フォード監督としては同性愛というより誇り高きアメリカ軍人のいざというときの結束を謳いたかったのだろうけれど。

ただお話がわかりやすすぎて途中だれてくるのが難点。
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