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アニメちゃんのTKKKIKのネタバレレビュー・内容・結末

アニメちゃん(1984年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ソフト化されていない映画なので記憶の限り内容をメモします。


パソコンを操作するアニメちゃん(姉)と、アニメちゃんが壁に描いた快獣ブースカ、カネゴン、ピグモンの落書きを見て「ブーカーピーに会いたい!」とお願いするマンガちゃん(弟)。
パソコンでロボットを作図しており、完成すると同時に誤作動を起こして、机から落下したパソコンから虹色の光が壁の落書きを照らしてブースカ、カネゴン、ピグモンが実体化する。

タイトルロゴが表示されてアニメちゃんがオープニングを歌い、怪獣達と弟が一緒に踊る。

お使いを頼む母親から逃げるように鏡の世界(異次元空間)に逃げ込む。(以後出てこない)
空を飛べるブースカ、火を吹けるピグモン、計算と修理ならなんでもできるカネゴンの能力紹介が行われる。

お使いに行ってくるから部屋でじっとしててね。弟にはバレないように見張っていてね。とお願いするが、アニメちゃんがいなくなった瞬間にやりたい放題。カネゴンがアニメちゃんの貯金(600円とちょっとしかない)を食べてしまう。

お腹が空いたので外に出ようといい、漫画家の父親と体を鍛えている祖父に見られる。(幻覚だと思われている。この時点ではまだ母親に見つかっていない。)
ブースカは我慢できずに冷蔵庫の中の食べ物を全部食べてしまう。

この頃、町では泥棒騒ぎが広がっており、父親の編集と母親が荒らされた冷蔵庫を見つけて泥棒の仕業だと断定し、編集が警察を呼ぶ。
アニメちゃんと遭遇した警官が「アニメちゃんの家に泥棒が来たよ」といい、アニメちゃんは警官の自転車を奪って家に向かう。「待って!」と叫ぶ警官が怪しい男が乗るトラックにもたれかかる。(もたれかかるだけだが、男が動揺して姿を隠す。)

アニメちゃんは弟と怪獣を庇うために私がやりましたと嘘を言うと警官が到着し、このままではアニメちゃんが犯人なので編集に「お前が呼んだのだからお前が追い返せ」と祖父が言う。
弟を庇っているのかと勘繰った父親が本当の事を言うように詰め寄るが、弟が「怪獣がやった」と言い、話がややこしくなる。
ブースカ達は「僕達のせいで怒られてるから謝ろう」と言い、家族の前に姿を表す。
この瞬間に戻ってきた編集はびっくりして、原稿を貰わずに「疲れているのだから帰ろう」と言って帰る。

最初は受け入れられなかったが、将棋が上手いピグモン、料理が得意なブースカ、計算が得意なカネゴン、更に3人をベースにした漫画を父親が描くことにしたため、受けいれられる。

場面は変わり、いじめっ子のボス(名前)に弟がいじめられており、それをブースカが助けるシーンが挿入される。

ブースカは大量にご飯を食べ、カネゴンは金を食べ、ピグモンはガソリンを食べるので食費がパンク気味になってると愚痴を漏らす両親の会話を聞いてしまった怪獣達は、アルバイトを始めようと言い街へ繰り出す。

怪獣を探しているというサーカス(遊園地)のおじさんに出会い、最初は拳銃型のライターを突き付けられたり、盃を交わすので子供のピグモンは飲むなと言うがただのお茶だったりと、ちょっとおかしい人だから逃げようと言うが、実際は子供達を楽しませる為に必死に頑張る良いおじさんだったので子供達と遊園地でたくさん遊ぶ。
最後はゴミ拾いをしてお給料の一人一万円を貰うが、軽トラに乗って帰っていったあとおじさんが財布を落としたのを見つけ、「交番に届けたいけどお腹が空いたからラーメンを食べてから届けよう」と言う。

場面が一度変わってボスといじめっ子軍団のシーンになり、怪獣達に仕返しをしないと面子が保てない、ボスは実はアニメちゃんの事が好き、などの会話が行われる。

ブースカ達がたどり着いたラーメン屋はボス(いじめっ子)の家で、妙にお金をたくさん持っており、明らかに自分の物ではない黒い財布を持ったブースカ達を不審に思ったボスは、復讐の目的も込みで父親に「彼らが噂の泥棒だ」と告げ口する。
街中から追われる身となった彼らはアニメちゃんの家に帰り、鏡の中に逃げようとするが入れない。
アニメちゃんは「悪い事をしたから入れないんでしょ」と言う。(どういうこと?)

一方アニメちゃんの家では、ブースカ達を元にした漫画が大ヒットしたので原稿料も上がるという話になっており、ブースカ達とお祝いしようと盛り上がっていた。
しかし、泥棒騒ぎの犯人が彼らであると誤認され、アニメちゃんのパソコンで彼らを削除する事になる。弟が「嫌だ嫌だ」と泣き叫ぶ。

一連の騒ぎが起きる前にアニメちゃんの家を出ていた編集は「また原稿をもらうのを忘れちゃった」と呟いていると、先程登場した怪しい男が軽トラの荷台から誰かの家の中に泥棒に入る瞬間を目撃する。

ブースカ達が削除されようとした瞬間、警官とアルバイト先のおじさんが現れて、彼らは泥棒ではないと言い、解放される。
その直後に編集が入ってきて「泥棒が出ました!」と叫び、「もうその話は終わったから」というムードになるが、本当の本当に泥棒だと言い、警官達とみんなで外に出ると、まさに泥棒が盗る物盗って華彫ろうとする瞬間だった。
軽トラで逃げようとする犯人の前へブースカが空を飛んで移動し、車を押さえつけ、みんなで取り囲むうちに警官が集まって逮捕される。

場面は遊園地に変わり、アニメちゃんとマンガちゃんが二人で「みんなの前にも愉快な怪獣が現れるかもね。その時は仲良くしてあげてね。」といった旨の話をしてエンディングが流れる。

エンディングでは遊園地で楽しく仕事をするブースカ達とたくさんの子ども達が遊んでおり、マンガちゃんを背中に乗せて空を飛ぶブースカ、おもちゃ病院(だったかな?)を開いてみんなのおもちゃを治すカネゴン、射的の的になって真ん中に当たったら火を吹くピグモンが描かれて、最後は5人で手を繋いでスキップして終わる。



昭和ガメラシリーズを監督していた湯浅監督の80年代の作品という事もあり、随所に『宇宙怪獣ガメラ』の雰囲気を感じるが、悪意や皮肉、明確なパロディなどが無く、素直に子供達が楽しめるような愉快な物語を描写していたような印象を受けた。

時代もあり稚拙な部分も多く見られ、上映形態の問題か元々そうなのかはわからないが、少年特有の大きな声が常に音割れしており何を言っているのかい聞き取れないシーンも多かった。

特撮としては会話する度にちゃんと口パクをしたり、目をギョロギョロ動かしており、本当に生きているように見せるための工夫が面白かった。
これらの工夫を怠らない上で、怪獣達が実在しない世界なので住人達が「着ぐるみを着ている」「背中にチャックがある」などといじるシーンがあるが、それでも彼らは本物であるという描写がなされているのが楽しかった。

特段優れた円谷映画では無いが、とても楽しめる素敵な作品だったと感じた。



上映会のプログラム内で上映されたモギリさんも映画館あるあるが面白くて楽しめた。
ゲストの方の話も面白く、アニメちゃんに登場したガソリンスタンドの店員さんが怪獣倉庫のおじさんだったと言う話が印象に残っている。
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