リアム

フォーリング・ダウンのリアムのレビュー・感想・評価

フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)
5.0
めちゃくちゃ好き
オープニングからたまらなく好き
これってアプローチは全然違うけど黒沢清の「CURE」と本質的には近いのでは
あと最近の「ご飯はまだか」殺人とも近い気がする
本当にいつ糸が千切れるか分からないところで人は生きているのかも
猛暑の中大渋滞で窓が壊れ、ハエに纏わりつかれ周りの騒がしい人を見て、渋滞の点滅を見つめ完全に吹っ切れる
白髪角刈りメガネのおじさんが一番カタブツそうで怖いっていうのは日本でもアメリカでも一緒なんだな
マジで不満を内に抱えまくってる日本人が一番この映画をスカッと楽しめる気がする
一生懸命マジメに生きているが、そうでない方が報われて、嘘にまみれて腐った社会でやってられないと感じている点でDフェンスと刑事はもともと近い存在であると思う
その近い二人が最後に犯罪者とそれを追う刑事として相対するのがたまらない
Dフェンスが普通に家に帰りたいという目的でいて、最短距離で帰ってるから不良の巣とかゴルフ場に突っ込むの面白い
ハンバーガーショップとゴルフ場のシーンは若干正論でスカッとする
自分的には正義があるのに周りにサイコと思われて困惑するシーンとか、ホームビデオを見て自分の強引さに気付かされて後悔するシーンとかめちゃくちゃ切ない
ラストの撃たれて水鉄砲を撃ちながら海に落ちていくシーンは画がめっちゃカッコいい
これはやり過ぎだとはいえ日常にもあり得ることだと思ってしまった
リアム

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