豚

告発の行方の豚のレビュー・感想・評価

告発の行方(1988年製作の映画)
2.8
とある酒場で起こったレイプ事件を巡る法廷ドラマ。
この作品が非常によく出来ているなと感じたのは、アメリカに蔓延するレイプ犯罪という恒久的テーマに加え、被害者の人間性≠被犯罪性という司法における絶対的価値観が、サラというある意味ステレオタイプな非行少女を主人公に据えることであっという間に揺らぎ始めるその危うさを描いている点。
そこにもうひとりの主人公であり同じ"女性"の検事補キャサリンが劣悪な男たちに正義によって制裁していくという、非常にフェミニズムに溢れた世界観なのも特徴。
全体的にコンパクトでテンポも良く、話もとても分かりやすいので誰が見てもしっかり面白いんじゃないかと感じる。

今でこそフェミニズムに溢れた作品はもはや珍しくないけれど、撮られた当時の時代背景を考えるとかなり話題になったんじゃないだろうか。

あとジョディフォスターがとても可愛い。
オスカーも納得の体当たりっぷりです。
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