豚さんの映画レビュー・感想・評価

豚

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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.8

「誰かのため」の裏返し

ファッション誌の編集者として働くゲイの主人公が、とあるきっかけから出会った存在と織り成すラブストーリー。
時代ゆえかLGBT先行型な評価が気になったけど、蓋を開けると意外とそ
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.4

この映画はどこからが夢で、どこからが現実なんだろうか

ナルコレプシーの男娼のマイクと、その親友であるスコットとともにアイダホを目指すロードムービー。
全編を通して非常に淡々とした描写が特徴的で、分か
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

令和の「フォーリング・ダウン」

複雑な過去を持つ冴えない中年男性が、バスで遭遇したチンピラを撃退したことによってマフィアとの抗争に巻き込まれていくクライムアクション。
割と「ジョン・ウィック」を下敷
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.3

勇敢な兵士には帽子を被せようね

聴覚障害者の家族を持つ主人公が、音楽の道を志すコメディドラマ。
ま〜なんというか、いかにも「泣けます!」的な宣伝のされ方だったうえ、テーマがテーマゆえ説教臭かったらや
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

あの日選んだことで変わるもの、変わらないもの

コインランドリーを経営する女性の前に別次元の旦那が現れ、突如全宇宙の平和を守るミッションに巻き込まれていくSFコメディアクション。
一言で説明するのがめ
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エルヴィス(2022年製作の映画)

3.5

神となった偶像

「ロックンロール」というジャンルを作ったひとりであり、アメリカのロック界において最重要にあたる歌手の人生を追ったヒューマンドラマ。
全編、マネージャーであるトムパーカー大佐のモノロー
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呪呪呪/死者をあやつるもの(2020年製作の映画)

3.2

呪いを止められるのは呪いだけ!

死体を操る謎の呪術師にジャーナリストが立ち向かう、オカルトホラー。
非常に歯切れの悪い形で紹介するしかないこの物語、韓国のドラマ「謗法」の劇場版といった形で、一切その
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

1.0

自分の映画史上、初めて映画館を退出しようと考えました。

夫をクライミングで亡くしたベッキーと親友であるインフルエンサーのハンターが、悲しみを振り切るべく600mの廃テレビ塔に登っての撮影に挑むワンシ
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PIG ピッグ(2021年製作の映画)

3.3

愛するトリュフ豚と山奥で静かに暮らしていた隠居男が、ある日突然自宅を襲撃され、豚をさらわれてしまったところから始まるクライムリベンジムービー。
長年付き合いのあるトリュフの買付業者をおともに、街で豚の
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.5

まるで焼きすぎたラム肉のような、ひたすら咀嚼と消化の悪い物語

ロンドンの高級料理店を舞台に、クリスマスの夜の騒動を描いたヒューマンサスペンス。
90分ノーカットという話題ばかりが先行してしまっていて
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.1

避暑地で一夏を過ごす家族の少年が、父の助手として訪れた青年と恋に落ちるヒューマンドラマ。
あまりにも美しいイタリアの風景と、それに負けないくらいあまりにも美しい主人公エリオにまず目を奪われる。
ある種
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.4

"荒唐無稽"と感じてしまう感情がこの映画の罠

メキシコの富裕層であるダニエルとマリアンの幸せな結婚披露宴が、ふとしたきっかけで一変してしまう様を描いたクライムスリラー。
瓦解していく現実を認められな
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.7

海軍の戦闘機訓練校の最高峰トップガンで偉業を成し遂げた伝説のパイロット"マーヴェリック"が、30年の月日を経て教官として戻ってくるフライトアクション。
前作「トップガン」はもはやいつ観たのか覚えておら
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

4.2

“数奇な運命”は、誰の身にも降りかかる

生まれながらに老人だった主人公ベンジャミンが、年を重ねるとともに若返っていく様を描いたヒューマンラブストーリー。
普通の人間とは違う”年をとるほど若返る”とい
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.7

そこにあったのは正義でも悪でもなく、"恐怖と復讐"という共通の感情

DCの超売れ筋コンテンツ、バットマンのまた新たな作品
トリロジーのリブートなのか単品なのかよく分かっていないのだけれど、揉めに揉め
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.8

1969年のハリウッドを舞台に、落ち目の俳優とそのスタントマンふたりが再起を図るさまを描いたサスペンスコメディ。
あまりにも情報量が多すぎて、観終わったあと自分の感情をどこに着地させればいいのかかなり
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REC:レック/ザ・クアランティン(2008年製作の映画)

3.5

消防士の活動に密着取材していたTVクルーが、古いアパートで謎の事件に襲われるパニックスリラー……の、ハリウッドリメイク版。
リメイクではあるけれど、ほぼ内容や展開はオリジナルのまんま。

今回観たのは
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

1860年代のアメリカで、賞金稼ぎの歯医者に救われた黒人奴隷がやがてその才能を見出され、ガンマンへ変貌していく様を描いたマカロニウェスタン。
西部劇は正直ほとんど通っていないので、分からなかった部分も
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セル(2015年製作の映画)

2.2

携帯やスマートフォンの「通話」を媒介に、人が変質していくという一風変わったゾンビ風パニックスリラー。
前半は分かりやすいパニックムービーでサクサク進むものの、徐々に雲行きが怪しくなり、終盤ではかなり捉
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ゾンビ・サファリパーク(2015年製作の映画)

3.0

ゾンビパンデミックによって20億人の犠牲を出すも、ゾンビたちとの戦争に勝利し復興した世界(の一部)で繰り広げられるパニックヒューマンドラマ。
物語の舞台は、"死に残り"のゾンビたちを管理し、富裕層のハ
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イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

2.7

未曽有の規模の竜巻に襲われた三組の在り様と、その行く末を描いたディザスタームービー。
最大の特徴はPOVと手持ちカメラを織り交ぜた画面構成。
ちょっと「クローバー・フィールド」チックというか。
ただ、
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.5

イギリスのロックバンド「クイーン」の半生を追ったドキュメンタリー風ドラマ。
クイーンに関する理解度は、いわゆるヒット曲を知っているくらいで、あとはフレディマーキュリーの波乱万丈な生き方だとか、ブライア
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.5

ワンカットのみで構成された「ONE CUT OF THE DEAD」という、劇中映画を中心に、多彩な人間ドラマが繰り広げられるゾンビコメディ。

小説や書籍、イラストなど、創作物を作る過程でさまざまな
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ヴィジット(2015年製作の映画)

2.7

これまでまったく接点のなかった母の両親のもとを訪れた姉弟が、さまざまな恐怖に見舞われる様を描いたホラー。
この映画、まず超えなきゃいけない壁がふたつあって、「シャマラン映画」だということと、「全編ハン
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

3.6

ふとしたきっかけで銀河を救ってしまった「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の活躍を描いたスーパーヒーローアクション第2弾。
前作で打ち出された"仲間"というテーマがアップグレードされ、今作では明確に
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

4.5

落ちこぼれの高校生マサルとシンジの成長と友情を描いた青春ドラマ。
久々に、もっと早く観ておけば良かったと後悔した作品。
北野武の映画監督として手腕をまざまざと見せつけられた。

ぶっきらぼうに始まる物
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

3.7

銀河を舞台に、オーブを巡ってさまざまな勢力が入り乱れるスーパーヒーローアクション。
MCU系列の作品ではあるけれど、映画単体として非常に質が高く、またコメディ感満載の本編からは想像つかない意外と懐の広
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無限の住人(2017年製作の映画)

2.8

不死の体となった剣士・万次と、両親の仇である逸刀流への復讐を願う少女・凛との絆を描いたファンタジー時代劇。
漫画原作、監督三池、主演キムタクと満貫に近い構成で何かと話題に。

ざっくり言えば"思ったよ
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.6

恋やらエロやらギャグやら暴力やら殺人やら、てんこ盛りのバイオレンスドラマ。
パッと説明がしづらいのが難点ではあるけれど、狂ってしまった人間の恐ろしさと、それに巻き込まれていく主人公の悲哀が描かれている
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.3

暴力に飲み込まれてしまった若者たちの青春を描いたバイオレンスドラマ。
全編を暴力というテーマで包んでいるため、場面によってはかなりエゲつない、というか不快感が高まる。
ただところどころ暴力が笑いに昇華
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WE ARE X(2016年製作の映画)

4.0

日本の誇るモンスターロックバンド、X JAPANの軌跡を追ったドキュメンタリー。
テーマとしてはXならびにX JAPANではあるが、リーダーであるYOSHIKIの半生記と言い換えても問題ない内容。
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アサシン クリード(2016年製作の映画)

2.4

世界的に人気を誇るステルスアクションゲームの実写化作品。
元々コンセプト的にも非常に映画と親和性が高く、いくらでも映画化できる作りだったので、実写化されると聞いたときはさほど驚きはなかった。
何より最
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ライト/オフ(2016年製作の映画)

3.7

Youtubeに投稿された短編映像をもとに、設定を引き継ぎながら長編映画化したホラー作品。
この手にありがちな霊障だけの地味な序盤というシークエンスが取っ払われており、開幕から恐怖全開。
全体的にはよ
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

プライドと偏見にまみれた、若きエリートサラリーマンの裏の顔を描いたクライムサスペンス。
人間の二面性を軸に展開していく物語なのだけれど、クリスチャンベールの演技がいちいち面白い。
なんとなく、昔のトム
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ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.4

元ベトナム戦争兵のジェイコブに降りかかる、いくつもの理不尽な悪夢を描いたサイコスリラー。
過去と現在、そして現実と夢の境界線が非常に曖昧な絵作りなため、一見では消化できない要素がかなり多い。
それを差
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

3.3

行方不明の少女を捜すため、どうしようもないヘボ探偵と喧嘩っ早い示談屋がコンビを組むクライムコメディ。
この映画、話や展開を差し置いてラッセルクロウのぷよぷよっぷりが一番の衝撃。
これ、役作りのために体
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