ユウ

スーパー!のユウのネタバレレビュー・内容・結末

スーパー!(2010年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

スースクやガーディアンズなどのジェームズ・ガン監督のヒーロー映画ということで鑑賞。彼の作品はエンタメとして楽しい、画面はゴア描写あるけどでもお話はどこか温かみがある。

主人公は悪には必ず制裁を下すピースメイカーみたいなやつ。とにかく人間臭い。割り込みとか些細な事でも我を忘れてぶん殴りたくなる時ありますよね。それをやっちゃう野郎です。でも殺しはしないという自分に課すわからなくもない線引きをするところも自警団ヒーローっぽい。

そしてちゃんと大人になる話でもある。ヒーローとして成功し、手に入れた幸せに浸ってめでたしめでたしでもアリだった。だが、そこに甘んじることはなく、幸せとはどういうことかをアメコミヒーローというテーマと合致させている点にはやられた。コマとコマの間の余白にこそ真に豊かな人生の価値を見出す部分で言えば『カーズ』やピクサー新作『ソウルフル・ワールド』などが思い浮かぶ。楽しい瞬間、美しい瞬間、かけがえのない思い出...。忘れているだけで、取るに足らない、コマにも載らないような瞬間は自分の人生にもたくさんあっただろう。だからこそ、彼は妻の新しい家族も温かく見守るという考えにシフトできたのだと思う。

低予算でもちゃんと一貫してるジェームズ・ガン監督マジリスペクト。
ユウ

ユウ