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ボルベール <帰郷>のRiyのレビュー・感想・評価

ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)
4.5
スペインのラ・マンチャ、風の強い地でかつては風車の地で有名だった、その地が舞台。常に一陣の風が吹き、女たちの人生ドラマが流れていく。
ペネロペ・クルスが何とも美しく、息を飲む、とはこのことと、改めて感嘆。そしてカンヌの映画祭では、六人に女優賞が与えられたと、異例のそれぞれ素晴らしい演技は、女三代物語の面目躍如でした。意表を突いた展開がまた面白く、人間はあくまでも優しく。

ラ・マンチャ生まれのアドモドバル監督は映像のセンスも素晴らしく、どの場面でも、たとえば女たちの衣装の色のバランス、赤、青、緑、黄色、黒などでさりげなく描写、とても粋で素敵。エンディングの花々デザインなど、目を瞠るほどの素晴らしさ、見事でした。
優れたドラマです。
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