菩薩

ボルベール <帰郷>の菩薩のレビュー・感想・評価

ボルベール <帰郷>(2006年製作の映画)
3.2
アルモドバルのアの字も知らない頃に観たような記憶があるが、覚えている事と言えば「ペネロペ・クルスのおっぱいがすげぇ…」だけだった為なんとなく観直してみた。結果「ペネロペ・クルスのおっぱいが超すげぇ…」と前立…じゃなくて戦慄の様な物が走っている、私はあのハンカチになりたい。

YouTubeにはなぜか既にこの地上からは失われてしまってはずの大きいおっぱいを半分程晒しながら料理を作ったりヨガや筋トレに勤しむ動画をあげているありがたい女神達が沢山いて、サ胸に釣られて一個観ようものならその類いの関連動画をめちゃくちゃオススメして来やがるもんで毎月速度制限との熾烈なバトルに身も心もすり減らされるわけだが、そんなありがたい女神達の元祖たるは、ペネロペ・クルスの皿洗いを真上から撮り谷間にズームイン!するあの強靭なショットであろう。

この映画に出て来る数少ない「男性」達は、食欲と性欲がすれ違ってしまい大島を孤島にしてしまった某裸の王様のブランチんの様にたかだか一本のおちんちんでしか無く、そんなおちんちんに人生をかき回された女性達は、強く、逞しく、何より美しい連帯を成しながら相互扶助的な女の園を築き上げていく。ただその根底には何かしらの秘密の共有を含むある種の共産(赤のイメージの羅列)ないし共犯性が潜んでおり、「女には色々あるのよ」なる台詞が強調する様に、我々男性には到底踏み入れる事が出来ない秘密の花園を形成している。

カンヌが女優6人に対して賞を与えた様に女性讃歌映画である事は明確だが、それ以上に「男ってマジでロクな生き物じゃ無いわよね…」との否定しがたい痛烈批判をどう活かしていくべきか。冒頭から熱のこもったおっぱい談義で入ってしまった俺が言うのもなんだが、ただペネロペ・クルスの美しさは、この作品を象徴するものとしておっぱい以上に際立っている。医療用大麻合法化推進ムービー。
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