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8mmのmatchypotterのレビュー・感想・評価

8mm(1999年製作の映画)
3.4
ニコラスケイジ、久し振りに観た。
リーアムニーソンが映画出演100本目みたいなキャッチを見たが、ニコラスケイジ、彼の方が少しリードか。

出演し過ぎて彼が出て来ても「懐かしい」とかにならない。
昔から髪の毛が少ないからか、最近の作品のビジュアル見ても「老けたなぁ」とかもそこまで思わない。

何年、何作観ても不変のニコラスケイジ、スゴい。

ジョエルシューマカー監督って『バットマン』2本撮ってるし、ちょっと前に観た『フォーンブース』もそうだし、実は結構お世話になってる監督だった。

しがない若手の弁護士。
そんな彼に金持ちのおばさまから依頼が。
旦那が亡くなり、金庫の遺品を整理してたら、1点、想像もしてなかった恐るべき8mmのフィルムが出てきて、その真相を探る依頼を受ける。

そのフィルムには覆面で半裸の男が、女性をなぶり殺す映像が。
いわゆる“スナッフフィルム”。殺人、強姦、、、酷くエグい映像を収めて裏で高額な取引で出回る代物。

よく“都市伝説”とかにも出てくるネタが本当に存在して、その真相に迫ることになってしまったニコラスケイジ、、、というのがこの映画。

もともとこの不穏で秘密が多く多忙な仕事をそんなに良く思わない妻がいて、小さな子供がいて幸せなようで家庭もなかなか紙一重のバランス。

そこにこの依頼。
最初は正義感でどんどん突き進むが、進むにつれてネタがネタだけにいよいよヤバいことに巻き込まれていき、自分もその正義感の裏返しで道を逸れていく、、、。

ポルノ店の店員で、手掛かり知ってて、頼りになるコネを持つ男、ホアキンフェニックス。

チャラチャラした若者だが、存在感が良い。
途中はニコラスケイジと凸凹バディ的に裏のポルノ会の現場に潜入したり、手掛かりとなる他の“スナッフフィルム”の存在に行き着いたり。
この2人で次々にヒントを手繰り寄せながら、真相に迫る感じは面白かった。

そして、そこそこ真相に辿り着いたかと思えば、そこから先に待つハードな道。

ただの推理サスペンスで真相と犯人が分かってめでたしめでたし、ではなく、ニコラス本人も巻き込まれ、そして、彼自ら事の真相に鉄槌を下していき道を逸れ、狂っていく展開がなかなかコアな展開だった。

気持ちの良い映画ではないが、ニコラスケイジの“いつもの”表情や仕草がとても似合う映画。


F:2013
M:5798
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