Balthazar

クローンのBalthazarのネタバレレビュー・内容・結末

クローン(2001年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

テレ東の午後のロードショーで何回かやってましたよね。

フィリップ・K・ディック原作

時は2079年。異星人との星間戦争により地球環境は激変し、オゾン層の破壊で青い空と豊かな大地の大半を失った。人々はドーム都市での生活を余儀なくされ、長く戦時統制下にある。スペンサー(ゲイリー・シニーズ)は軍の兵器開発局に所属する科学者。その朝のニュースは議長の逝去と原因不明の大規模な森林火災を報じていた。そこは病院勤めの妻マヤと初めて出会った大切な想い出の場所だ。

今日はなぜか自分だけIDチェックが厳重に行われ、ESA(地球保安局)のハサウェイ(ヴィンセント・ドノフリオ)に麻酔を打たれて身柄を確保されるスペンサー。

スペンサーが目覚めると、ハサウェイは、お前は議長暗殺の容疑者で、アルファ・ケンタウリの敵から送り込まれた人間爆弾。DNAはおろか、感情や記憶までも本人そっくり精巧にコピーされた生体兵器だと言って、さっそく拷問を始める。乗ってきた宇宙船の隠し場所を吐けという。スペンサーは隙を突いてESAの職員を盾にするが、冷酷なハサウェイはあっさり人質を撃つ。逃亡犯スペンサーに残された自己証明の方法は妻しかいない。「全身スキャンしたDNAデータがあれば無実を証明できる」と病院を目指すスペンサー。

ハサウェイは「君のミスで無実の人物が10人死んだ」と叱責する上官に対し「それで10万人を救いました」と自己弁護して憚らない。

ドームとドームの間にある難民や貧困層、伝染病患者が暮らすスラム街<ゾーン>に隠れたスペンサーはそこでもESA治安部隊の執拗な追跡を受ける。間一髪で逃れたスペンサーだったが、今度はケール(メキー・ファイファー)らゾーンの住民に捕まる。スペンサーはゾーンで不足している医薬品を交換条件として、ドーム侵入への協力を取り付ける。皮膚下に埋め込まれたIDコードを除去してもらい自由を得る。ケールと共に行動し、腐敗役人やバイオメトリクスを逆手に取った裏技を駆使してドーム侵入に成功。
マヤの同僚を脅して全身スキャンさせる。しかし肝心な所でESAに邪魔立てされ、病院からやむなく脱出。
追跡をかわし、ケールと別れたスペンサーは、夜のサットン森林公園でマヤと再会した。
彼女なら自分が偽物でないとわかるはずだと信じて。
そこにハサウェイが現れた。逃げる二人は森の奥で墜落した異星船の残骸を発見する。追いすがるハサウェイの制止を聞かず、船内を覗いたスペンサーがそこで発見したのは……マヤ本人の遺体だった。ESAの部隊により、ただちにマヤ(のクローン)は射殺される。ハサウェイも宇宙船を覗きこむがそこにはもう一人の……

正体がバレたスペンサー(のクローン)は、ここで自爆する。
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