スギノイチ

豚と軍艦のスギノイチのレビュー・感想・評価

豚と軍艦(1961年製作の映画)
4.3
中島貞夫は今村昌平を大層尊敬していたらしいが、これを観れば十二分にその理由が分かる。
豚と自己を解放した挙げ句、便器で野垂れ死ぬ長門裕之。
言うなれば『灰とダイヤモンド』の露悪デコレーションだが、白人に媚びを売るパンパン集団に挑むように突っ込んでいく吉村実子の姿は、一歩突き進んだ女性讃歌があった。

人肉を食った豚の肉を食卓に出しといて、ヤクザたちが嘔吐する中「俺なんかやっちゃいました?」みたいな態度の加藤武が何度見ても笑える。
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