katya0718

アバウト・シュミットのkatya0718のレビュー・感想・評価

アバウト・シュミット(2002年製作の映画)
3.8
本音って、案外自分と関係の薄い、他人みたいな人に限って言えちゃったりする。親しい人には絶対に言えないようなこともね。
シュミットも、こともあろうが6歳の貧困に喘ぐ国の少年(しかも読み書きできない)に、赤裸々に世の中に対する不満をぶちまけたり、たまには虚栄を張って見せたりする。物語の最後になって、やっと少年から返信が届くんだけど、その間一切反応はなし。だから一方的に、愚痴まみれの俺通信しまくってる奴ってことになる。正直こういう友達は欲しくはない。笑
ツイッターやインスタの裏アカを作って、普段は人に言えないことをを発信するのと同じなのかなって思った。人には言えないけど、吐き出さなきゃ潰れてしまうから。日記に書く人もいるだろうけど、シュミットのように手紙という形で、誰かにそのドロっとした気持ちを受け取ってもらえるだけで気持ちが楽になるのはすごくわかる。程よい距離があって、しかも自分を否定しない存在ってすごく尊い。欲しいと思うし、自分も誰かにとってそうなれてたら良いなとも。あと、ジャックニコルソンがほんとに好きだ。
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